第一章
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カレーのちライス
カレーライス、私は今お昼の学食でそれを食べている。その私に一緒に食べている友達の若田部美沙子がこう言ってきた。
「あんた毎週一回はカレーよね」
「ええ、今日は金曜だからね」
私もこう美沙子に返した。
「だからなのよ」
「金曜はいつもカレーにしてるのね」
「だって、毎週一回はカレーを食べないと」
「嫌なのね」
「気が済まないのよ」
美沙子に対して答える。
「どうもね」
「そうなのね」
「美沙子は違うの?そういうお料理ないの?」
「特にね」
美沙子は首を傾げさせてから私に答えた、そうして自分の注文した若布うどんを食べながら私にこう言ってきた。
「ないわね、麺類は好きでもね」
「おうどんやおそばは好きよね」
「けれどね」
それでもだとだ、また話した美沙子だった。
「佳代子のカレーみたいなのはね」
「ないのね」
「ええ、ないわ」
私の名前を言ってそのうえで答えてきた。
「そういうのはね」
「そうなのね」
「というか佳代子ってどうしてそんなにカレー好きなのよ」
「いや、カレーは皆好きでしょ」
「そりゃ私も好きだけれど」
それでもだとだ、美沙子は私に眉を顰めさせて言ってきた。
「佳代子は好き過ぎるでしょ、週一回って」
「お家で食べないと学食でね」
今の様にして食べるというのだ。
「そうしてるけれど」
「だからそこまでして食べるのがね」
「極端?」
「そうよ、好きにも程があるじゃない」
「だって美味しいから」
私は笑顔で美沙子に言った。
「この学食のも」
「確かに美味しいけれどね、カレーって」
美沙子もそのこは認める。
「この学食のも」
「じっくり煮られれてね」
「ええ、お肉もお野菜も柔らかくて」
「ルーもしっかりしてるしね」
「私も好きよ、けれどね」
「私は極端っていうのね」
「そうよ、それにね」
ここで美沙子はこう私に言ってきた、今度の話はというと。
「あんたどのカレーが好きなのよ」
「どのって?」
「そうビーフカレーにチキンカレーにポークカレーにシーフードカレー」
「野菜カレーにソーセージカレーにカツカレーにね」
「マグロのカレーもあるわよね」
「あと禅宗のお坊さんは蒟蒻のカレーもね」
「色々あるけれど」
その中でも、というのだ。
「どのカレーが一番好きなのよ、しかもそこに甘口中辛辛口ってあるけれど」
「全部だけれど」
私は美沙子の問いにこう返した、尚今食べているカレーはビーフカレーだ。
「本当にね」
「何でも好きって」
「駄目なの?」
「じゃああれ?カレーなら何でもいいの?」
「そうなるわよね」
「全く、何かインド人みたいね」
「あはは、そうかもね」
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