第18話 お見合い騒動
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くれるんか」
気落ちしてた顔をほころばして、リニスを抱えて頬摺りする。
「にゃーお」
リニスも猫の振りをして、いやまぁ猫なんだけども、一鳴きして、木乃香さんの頬を舐める。
「くすぐったいわぁ。ええ仔やなぁ、サギ先生の猫か?」
「えぇ、まぁ。リニスと言います」
「そっかぁ、ありがとなぁ、リニス」
「にゃーご。(ほら、こんな良い子じゃないですか。早くどうにかしなさい)」
「(はいはい。わかりました)」
「木乃香さん。本当にお見合いは嫌ですか?」
「うん? そやよー。なんぼなんぼでも早すぎやわー」
「そうですか。一応、多分二度とお見合いが無くなるようにはできるかも知れません」
「ほんまか?」
「ええ。ちょっとその写真とか、借りても良いですか?」
「ええよー」
木乃香さんに承諾を取った上で、1枚1枚相手のお見合い写真を携帯で取り、忍義姉さんにメールと共に送る。
忍義姉さんから連絡が来る前に、木乃香さんからより詳しい情報を聞き取っておく。
リニスをかまいながら木乃香さんも一つ一つしっかりと答えてくれる。
大体事情を整理し終わる頃、携帯が鳴り、忍義姉さんから連絡が来る。少し離れて携帯を取る。
で、たまたま木乃香さんと会い、関東魔法協会の理事の学園長が関西呪術協会の次期長候補に、恐らく関西呪術協会に無断で、望んでもいないお見合いを中学生に進級した頃から押しつけており、季節毎にお見合い写真も撮っているという事情を説明する。
そうすれば、慣れたもので忍義姉さんはこちらの意図を読んで、中部魔術協会穏健派の理事を通して早急に詠春殿に伝えてくれる。
その際に一つ疑問が出たのは、「護衛は何してるの?」ということだったが、事前に木乃香さんからは、それとなく詠春殿が派遣した護衛の桜咲さんとの壊滅的な仲を聞いていたので、「さぁ?」としか答えれなかった。
さて、そんなことをしていると、
「いたぞ!」
「捕まえろー!」
「お嬢様ー!!」
などとこれまたいかにもな台詞を吐いて、黒服のみなさんが教室に入ってくる。
………、てか、護衛のハズの桜咲さんも混じってて、こちらを睨んでるんだが。
何のつもりなんだろう?
「………、申し訳ないが、その方を引き渡していただきたい」
「はぁ? 何言ってるんですか?」
いや、あなた方も仕事でやっているのはわかるんだが。
ちなみに木乃香さんはいつの間にかオレの背中に回り、「いやや! 絶対行かへんで!」とか言ってるし。
てか、桜咲さんは殺意を込めるような視線で睨むのはやめて欲しい。大方、オレを頼りにしているのが妬ましいんだろうが。
「これは近衛家
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