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仮面ライダーディザード 〜女子高生は竜の魔法使い〜
Epic8 聖剣…全てを断つ力・ヴァルムンク Bパート
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くかかげ魔力を集中し始めた。
すると、右手に黒く輝いた聖なる闇が渦を巻いて吸い込む様に宿り始め、左手には光輝く聖なる光が同じ様に渦巻いて吸い込まれていった。

(た、確かに魔力が尋常な量ではありませんね…しかし、皆を守るためには負けられません!)

双方の圧倒的な力に耐えられないのか、さすがのエリカも額に玉の様な汗が無数に浮かび、歯を食いしばっていた。
足も踏ん張り腰もかなり入れて耐えるものの、その圧倒的な力は容赦なく細身の体にのしかかる。

「くっ、くうぅぅぅぅぅっ!!」
『エリカちゃん…。』
「がんばれ、エリカちゃん。ここを通過しなければ、ヴァルムンクを手にするのが夢のまた夢になってしまうぞ!」

先程から三枚目を演じていたゴダードも、この時ばかりは真顔でエリカの成り行きを見守っており、マギカドラゴンも表情に出してはいないが難しい顔つきでエリカを見守っていた。
何せ三大天空要素の光と闇を一気に体内へと取り込むのである、いくら魔力が高いエリカとて簡単に耐えられるはずがないからだ。
試練を開始してから1分が経過し、さらに体内に二つの魔力が流れ込み苦悶の表情を見せ、やがてうつむいて言葉を失ってしまうエリカ。

「……。」
『エリカちゃん、無理しなくてもいいから一旦休憩しよう。このままだと…。』
「…!?ちょっと待て、マギカドラゴン。何か様子がおかしい…。」

ゴダードが察知した、エリカの異変…それは、背中から結晶状の黒い翼が現れた事である。

ギチギチギチ…カキカキカキ…。

結晶化した黒い翼は、ゆっくりと天に向かって伸びてゆき、やがて完全に伸びきった瞬間…!

ガッシャアァァァァン!!…フワサァ…。

黒い水晶の翼は砕け散り、目にも鮮やかな純白の翼へと具現化したのである。
そう、それはまさしく聖書に記されている大天使そのもの…神々しき姿に、ゴダードやマギカドラゴンですら圧倒されていた。

『ゴダード、ひょっとしたらエリカちゃんって…。』
「あぁ、まさかとは思うが…彼女は俺達歴代の竜の魔法使いをも超えた存在なのかもしれないな。」

そしてさらに数分後、聖なる光と闇の力は完全にエリカの中に取り込まれ、純白の翼も役目を終えたかの様に消滅していった。
しばらくして、エリカはうつむいていた顔を上げゴダードの方を向いた。
そこには、やさしく笑みを見せるゴダードの姿が。

「あ、あの…ゴダードさん、私は合格ですか?それとも…。」
「あぁ、合格だ。しかも、ギリギリセーフだ!」
「よ、よかった…もし失格だったらどうしようかと…グスッ、グスッ。ワァァァァァン!!」
「おいおい、泣かないで。心配しなくても大丈夫だから。」

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