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黒子のバスケ 無名の守護神
第十二話 正邦戦
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。」
「それは・・・すみません。」
「分かってくれればいいです。」
「それでどうして交代(チェンジ)をしたの?」
「火神くんが4ファールしちゃいました。」
そりゃ〜、駄目だわ〜。
「小金井先輩。なんか緑間くんのフォームに似てませんか?」
「なんのことでしょうか?」
「・・・・。」

・・
・・・えっ?
まさかクロちゃんが気付いてるの?
「最近小金井先輩とよく練習してますよね?」
「なんのことだか。」
「教えたの水野くんですよね?」
クロちゃん。
そんなに睨まないで。
そんなに睨まれたら騙せないじゃん。
「そうだよ。だって素質があったんだもん。」
「もし小金井先輩が緑間くんみたいになったらどうするんですか?」
「それは問題ないよ。誠凛(ここ)は帝光(あそこ)とは違うから。」
「・・・そですね。」
試合はとっくに再開していた。
そして徐々に点差は狭まっていく。
「今日の小金井くんはスゴいわ。今のところ一本も外してないわ。」
「スゴいです。器用貧乏なんて思えないです。」
そりゃあ〜僕が教えたんだもん。
絶対覚えるに決まってるじゃん。
これでも帝光中バスケ部準教育係だよ。
「このまま行けば勝てる!」
それはどうかな。
相手は王者なんだからそう簡単にはいかない。
それにドSの津川をどうにかしないといけない。
そこどうするか、監督の指示に注目しないと。
でも負けると困るから危なくなったらこっそりと教えよう。
それにしてもまだ5点差か〜。
もちょっと頑張って・・・ヤバっ。
「小金井くん。大丈夫?」
「大丈夫・・・じゃない。」
本当にヤバイよ。
小金井先輩がいないと得点元がー。
そうだ!
「クロちゃん!」
「任せてください。」
そして火神も行こうとしてるし。
今はそんなに焦らずに先輩方を信用しようよ。
「4ファールの人はすっこんでください。」
クロちゃん。
よく言えたよね〜。
火神にそんなこと言うなんて。
「借りが有るそうなので返しに来ました。代理で。」
こっからがキツいよ。
クロちゃんの動きは絶対に見えない。
そういものだから。

ここからクロちゃんのパスが炸裂して大逆転をした。
「なんでだよ。どう考えたって強いのは正邦(うち)じゃん。」
しかし主将(キャプテン)は気付いていた。
「強い方が勝つんじゃねぇ。勝った方が強いんだ。」
そして誠凛は決勝に駒を進めた。
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