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グラールの神機使い
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「あんたなかなかやるねぇ。やっぱ、ただの人間じゃないってかい」

「ほざけ。少しでも経験積んだ奴なら一発で分かるくらい、見え見えの演技だったぞ?」

「そうか? やっぱり役者は向いてないかな……」

 ライアはそう言って頭をポリポリと掻く。男勝りな喋り方、おそらくこっちが本来の姿なのだろう。

 その容姿とピッタリ合っていて、リュウジは少し笑った。

「さて、本題に戻る。あんたには民間軍事会社リトルウィングに所属してもらう事になるけど、管理はガーディアンズがやらせてもらう。シャトル辺りの手配はこっちでするから、必要なら連絡をくれ。マヤ、こいつを案内してやれ」

「はい」

「あ、ちょっと待った」

 1つ聞きたい事があったので、リュウジはライアを呼び止めた。

「どうした?」

「いや、武器をどうするかと思ってな」

「武器?」

「神機はダメなんだろう? この世界の……あー、フォトン、だっけか。その武器、くれよ」

 そう言うと、ライアは顎に手を当ててうーんと唸った。

「あんたの武器か。やっぱ、元と同じような奴がいいだろ?」

「元って神機の事か? まぁ、確かにこんなのがいいな」

「となると、ソードか……マヤ、何かいいのあったかな?」

「最近は開発も遅れてきてますからね……『カリバーン』などいかがでしょう」

 リュウジにはさっぱり分からない話になってしまったが、直ぐに運び込まれた剣を見て納得した。

「へー、俺の神機に似てるってのはそういう訳か」

 刀に酷似したフォルムからは、ひんやりと冷却が伝わってくる。リュウジが持つ大氷刀と同じだった。

「シールドラインについては?」

「エミリアから聞いた。何だ、それもくれるのか?」

「必需品だ。ポケットか何かに入れてみな」

 言われた通り、携帯電話のようなパネルを胸ポケットに入れる。

 すると、リュウジが着るスワッドスリットとスワッドレイヤードに、青い光のラインが浮かび上がった。

「それっぽくなったか?」

 何故かリュウジは得意げな顔を浮かべた。



一方その頃……



「シズルはどう思う?」

 またカフェに戻ってきたエミリアとシズル。

 プリンを頬張りながら聞くエミリアに、シズルは首を傾げた。

「どう、とは?」

「あいつの事」

「僕は信用できると思うが? と言うか、君が敵視しすぎな気がする」

 自分から聞いたのに、その返事に対して不機嫌そうに鼻を鳴らすと、またプリンを口に運んだ。

「……何皿目?」

「6」

「ベジタリアンじゃなかったのか」

 シズルはため息を付いた。何が気に入らなくて、こんなに敵視してるのか
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