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グラールの神機使い
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「……デュラムが認めるなら、考え直すけど」

「彼か。彼には随分と世話になったからな」

 2人同時に思い出す。カムハーンを倒した、彼の事だ。

 SEEDから、カムハーンから、ダークファルスからこの世界を救ってしまった真の英雄、デュラム・ハーツ。

 グラール太陽系で、彼の名前を知らない者はまずいないだろう。

「彼はもう、リュウジの上司という事になるんだろう」

「だから、あいつが認めるならって言ってるの」

 黙々とプリンを口に運ぶ。最後の一口を食べ終えると、突然椅子にもたれた。

「……クラッド6の奴のがおいしい」

「それだけ食べてから言うか?」

「お、またここにいたのか」

「あ、リュウジさん……あれ? シールドライン通したんだ」

 リュウジの服には、青い光のラインが浮かび上がっていた。

「こんなんで防御できるなんて……大丈夫なのか?」

「守れるもんだよ。さ、そろそろクラッド6に行こ」

「あぁ……っ!?」

 突然、リュウジの頭に激痛が走る。

 あまりにも激しい痛みに、思わずその場でうずくまってしまった。

「リュウジさん!?」

「ぐ……あ……」

 エミリアが心配して近寄るが、リュウジはかなり苦しそうだ。

 すると、リュウジの視界がぼやけ、色を失い始めた。

(感応現象……!? 違う、これは……!)

 そして、ぼやけた視界の果て、リュウジは意識を失った。

「リュウジさん!? リュウジさん!」

 そんな声が聞こえた気がした。
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