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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-2 Second Story~sorrowful and graceful……that occurrence~
number-17 omen
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だった。
「……こいつどんだけ魔力持ってんだよ。まだ少ししかやってないのに、もう30ページかよ。よくこれだけの魔力を制御できてたな。もし制御できなかったら――――」
ヴィータの言葉は最後まで続かなかった。
…………なぜなら、燐夜の体から蒼い何かもやもやしたものが立ち上っていたからだ。
空間に発生しているわけではない。燐夜本人から煙のように立ち上っているのだ。
しかも、その煙には魔力の反応がある。さらには、煙が立ち上っている間、燐夜の魔力量がけた違いに跳ね上がっていく。
しかし、その青い煙も霞んで見えなくなっていった。
ヴィータは蒐集をしつつも警戒を怠らない。だが、闇の書が何かに弾かれたように飛ばされ、燐夜が目を開き起き上がったのを見て、驚きを隠せずにいる。
ただの人なのに、先ほどまで体から蒼い煙が立ち上っていただけの人なのにヴィータは圧倒されていた。燐夜が纏うオーラ、吹き出す魔力がけた違いになり、辺りに撒き散らされて空気が圧倒的に重くなったのを感じる。
ヴィータは動くことが出来ずにいた。それでも燐夜からは目を離さなかった。
しばらくすると、立ち上っていた蒼い何かが収まり、桁違いの魔力が収まってきた。
「やるか、第2ラウンドだ。まあ、一撃で終わらせてやるが」
そんな物言いにヴィータは、激しく歯軋りをした。そして言い放つ。
「やれるものなら、やってみろっ!!!」
突撃。
どこか残していた余力も使い、全身全霊の一撃を込めて動いた。
その一撃を避けて、思いっきり距離を取った燐夜は詠唱に入る。それと同時に莫大な魔力が辺り一帯に観測される。
ヴィータは避けられたが、そのまま通り過ぎて燐夜との距離が200メートルになったところでハンマーを使い反転。先ほどよりもはやい速度で燐夜に殺到する。――――が。
ヴィータが燐夜のもとにたどり着く前に燐夜の詠唱が完了した。
「我流、九星六白――――」
「させるかぁぁぁっ!!!!」
技名を言い終える前にヴィータが何とか間に合い、ハンマーを振り下ろすがそこにいた燐夜を通り抜け、燐夜は煙のように消えていった。
そして、ヴィータはすぐに幻影魔法であったことを知る。燐夜を探すためにあたりを見渡すがいない。そのまま逃げたのかと思うが、そうではない。ではどこか。
――ゾクゥッ!
上から途方もない悪寒がする。
ヴィータが上を向くと圧縮されていく大きな黒い魔力の塊があった。その塊は、だんだんと小さくなり、最終的にはソフトボール大の大きさになった。
だが、あの魔力の塊から感じる圧力は半端ない。あれを食らえばひとたまりもない。
防御魔法を行使。それと同時に燐夜の手元に一本の剣が現
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