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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-2 Second Story~sorrowful and graceful……that occurrence~
number-17 omen
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いのだ。そこを狙って後はタイミングを合わせるだけでいい。とは言っても、それは生半可な技術じゃあできない。燐夜の剣とヴィータのハンマーのリーチは大体同じ。いくらハンマーのところに当てなければと言っても、棒の部分でも十分な威力はあるのだ。そんなところからヴィータは、燐夜の強さを見抜いていた。
そして同時に思う。


――――こいつ、今まで戦ってきたやつよりもつえー。


そして、ここでようやく守りに徹していた燐夜が攻めに転じる。


ヴィータのようにブースターの推進力なしでヴィータよりもはやい速度を出す。そのことに一瞬狼狽するも、そこは歴戦の騎士。持ち前の戦闘の経験から最適な行動を選び、落ち着いて対応する。そして、今回取った行動は、振り下げられるであろう一撃を合わせて防御するということだった。


「ぐっ!?」


だが、それは悪手だったといえよう。
燐夜はヴィータの動きを呼んで、剣を振り上げた体勢から蹴りを繰り出したのだ。
いきなり変わった攻撃にヴィータは咄嗟に防御魔法を行使したが、その上からダメージが通ってくる。


だが、こういう急に動きを変えてくる相手とは何度もやり合っているヴィータ。そんな奇抜な攻撃方法も、すぐに対応し始める。


ヴィータは、一旦距離を取るために鉄球を放ちながら後退し、また同じようにブースターを使って突撃する。
当然燐夜は、また同じ攻撃だと思い剣を合わせようとする。しかし、その選択は間違いであった。


ヴィータは急に動きを緩めハンマーを横から振るう。するとブースターは動いたままなので、横に回転しながら燐夜に襲い掛かる。さながら、小規模な竜巻のようであった。
そんないきなりのことに燐夜は、対応しきれなかった。
剣を縦にして合わせたはいいが、ブースターによる推進力と遠心力、それにヴィータの力も相まってとても重い一撃になっていた。そして、その一撃を抑えた剣がどうなるかは目に見えていた。


――パキィン……


甲高い音を静かな住宅街に悲しく響かせて剣の半ばから折れる。そのまま燐夜の脇腹に思いっきりハンマーがたたきつけられ、吹き飛ばされて建物を何本も突き破ってようやく何処かのビルの中で止まる。
当然、ヴィータは追いかける。闇の書の完成のために燐夜のリンカーコアから蒐集するために、だ。


ヴィータが燐夜のもとへ行くと燐夜は倒れたままだった。どうやらそのまま気絶してしまったようで、ピクリとも動くことはなかった。その様子を見たヴィータは、どこかに連絡して闇の書をこの場へ転移してもらう。


「わりーな、お前に恨みがあるわけじゃねーがこれもはやてのためだ。許してくれ」


燐夜のなかからリンカーコアを出して、蒐集を始めるヴィータ。だが、その速度が予想以上
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