応援と翠屋
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六式は魔法ほどではないが……それでも、一般論からすれば異常な事には変わりない。
なので六式の事は普通の打撃系の武道……という事にしてある。
六式の表面上の説明を受けていた高町さんは、最初こそ『あれ?』という状態だったが、
次第になぜ本当の事を言わないのかを察し、口を挟んでくることは無かった。
空気が読める子は本当に助かるねぇ……。
「まぁ、大体は解ったけど……アンタ、本当に強いの?
『ただ見栄張ってるだけ』って落ちじゃないでしょうね」
「いや、大丈夫だって……。
少なくとも、そこら辺の一般人よりも強いから」
まぁ…一般人に限らず、武道系やってる人とかにも負ける気はせんがな。
「えっと……一般人って、大人の人も?」
「大人にでも勝てるよ、月村さん
てか、一定以上の実力がないと士郎さんに挑戦しないって」
「そ、そっか……。
で、でも…神田君って士郎さんに勝つ気なの? 私は正直無理だと思うんだけど……」
そう言って、月村さんは不安げに言葉を発する。
多分、月村さんは士郎さんの実力を知る機会があったのだろうな…
そして、俺と士郎さんを比較して『勝つのは無理』という結論に至ったのだろう。
だが…その結論は所詮、月村さんの頭の中に居る俺と士郎さんを比べただけのこと
本当の俺の実力を計算に入れていない、ただの想像だ。
「やるからには勝つさ……。
それに…俺はこの分野に関しては、自分の負ける姿なんて想像した事無いしね」
「そ、そうなんだ……」
月村さんは苦笑いをして、言葉を返す。
どうやら…俺の言葉に対し、どういう対応をしていいか分らないようだ。
「はぁ……その自信はどこから来るのかかしらねぇ」
「それは勿論日々の努力からだよ、バニングスさん」
「ふぅ〜ん…努力ねぇ……まぁ、いいわ」
バニングスさんは俺を見た後視線を外し、そう答える
大方また『アンタが努力?』みたいな事でも考えたのだろう。
と、そんなバニングスとの会話が終り、空を少し眺めいた時である。
店内から少しだけ声が聞こえてくる。
『―――パン! パン! もうそろそろお開きにするぞ、みんな。
食器やグラスはそのままテーブルに置いといて大丈夫だから』
……『『『『は〜い、ありがとうございます、士郎さん!』』』』……
士郎さんが手を叩く音、そして声を聞き祝勝会が終るのだと悟る
―――カラーン♪
そして…数分もしない内に選手達は翠屋から出て、各々帰宅していった
最後に店に残ったのは士郎さんとゴールキーパーである久川先輩、そしてマネージャーの
谷井さんである。
窓越しに見る限り、どうやら2人は食器の片付けを手伝っているようだ。
ここで補足しておくが、あの2
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