ガルドと茂み
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大量に集めた根っこ付きの草木。
ガルドはそれを、宝箱の周りに植えていく。
むむ、これは!
出来あがったのは茂みだ!
見つかり難い場所にある宝箱が益々・・・いや!
ほぼ見つからなくなったと、断言してもいい。
何をするのか心配したが、ガルドは良い人だった。
しかも、匠の技の持ち主。
スラ子専用の小さな出入り口には、細工が施してある。
外側からだと、まったく宝箱が見えないのだ。
更に!
茂みの中に穴が掘ってあり、小石や砂利で補強されていた。
これは貯め池。
雨が降った後、飲み水としても、水浴びとしても使える。
大きな岩の陰にあった宝箱が・・・。
安全かつ便利な住居になった!
「ふぅ、こんなものでいいか。」
「相変わらず、変な事は器用ね。」
感心したような呆れたような表情で、シェリーは呟いた。
「変って言うな。」
「しかも凝り性だし。」
「別にいいだろ。これで見つかり難いはずだ。」
「そうね、安心かな。」
2人は寝ているスラ子を見た。
幸せそうな顔で寝ている。
その可愛らしさに頬を緩める。
うんうん、分かるぞ。
誰だって寝顔は可愛い。
可愛い子なら、尚更可愛い!
心が癒されるね!
だからじーと見ても、食い入るように見ても、決して犯罪ではないはず!
・・・・・・。
はずだ!
「じゃあ行こっか。」
「ああ、大分時間が過ぎたな。」
「悪くない時間だったけどね。」
「違いない。おっと、こいつを置いとくか。」
ガルドは瓶を1つ、宝箱の傍に置いた。
透明の液体が入ったガラス製の瓶だ。
「またね。」
「またな。」
別れの言葉を告げ、ガルドとシェリーは行ってしまった。
それから4時間程経過して・・・。
「キュー?」
スラ子は目を覚ました。
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