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転生とらぶる
魔法先生ネギま!
0307話
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を抜きにしてもあの3-Aというクラスを気に入ったから、だな」

 俺の中の念動力が知らせている危機感。直感でしかないが、修学旅行で起きるだろうトラブルの危険度はかなり大きいものになりそうな気がする。あるいは、ここまで危機感があるのはグロウセイヴァーという、ある意味で俺のもう1つの半身と言ってもいいような存在が手元にないからだろうか。

「そう。……でも、何かあったらまた私は置いていかれるのかしら?」
「……」

 千鶴のその質問に無言で答える。
 現状、千鶴の魔法の実力は魔法の射手を発動出来るかどうかといった所だ。あるいは、この前のようなエヴァとネギの模擬戦のような戦いならその程度の実力でも連れていっても良かっただろう。だが、恐らく今度の修学旅行で起きるトラブルは模擬戦なんてものではなく、生と死を賭けた本物の実戦になる可能性が高い。そこに千鶴を連れていくのはさすがにちょっと難しいだろう。下手に連れていって俺が守りきれなくて千鶴が傷ついたり、ましてや死んだりしたら恐らく俺は俺自身を許せない。

「それはやっぱり、私に力が無いから?」
「……」
「つまり、私に力があれば置いていかない、と考えてもいいのね?」
「……何?」

 千鶴の言葉に、思わず沈黙を破り口を開く。

「例えば……そう、あやかの仮契約のような」
「おい、千鶴?」
「カモさん、お願いします」

 仮契約。その言葉に反応した俺が聞き返すのと、千鶴が木の陰へと声を掛けるのは殆ど同時だった。
 そして。

「あいよ、千鶴の姉さん。契約!」

 カモの声がしたかと思うと、俺と千鶴の間に見た事のある魔法陣が展開される。それは以前俺があやかと仮契約を結んだのと同じ魔法陣。即ち……

「仮契約の魔法陣だと!?」

 足下にその魔法陣が展開されるや否や、俺の魔力が仮契約の魔法陣に共鳴して以前にあやかと仮契約をした時と同じ状態、即ち目の前に居る千鶴に感じている好意が強烈に増幅される。

「千鶴……」
「アクセル君、私を心配してくれるのは嬉しい。でも、私はアクセル君を失いたくない。そしてアクセル君の力になりたいの。お願い」

 そう言うと、千鶴が俺の頬へと手を触れて上を向かせる。そのまま千鶴の唇が近づき……俺の唇と重なる。

「ん……」
「よし、仮契約成立!」

 カモがそう叫び、その手元にパクティオーカードが現れる。だが、千鶴はそれに気が付いた様子も無く、2度、3度、4度と繰り返し俺と唇を重ねてきた。
 そして既に何度目になるかも忘れたキスの後、ようやく我に返った千鶴がうっすらと頬を赤く染めながらもニコリと笑う。

「ファーストキスはレモンの味とかイチゴの味とかいうけど、私のはイチゴクレープの味だったわね」
「……いや、まぁ。何
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