魔法先生ネギま!
0307話
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子中学生でも普通に持てる程度の大きさだが。
「ね、アクセル君。これどう思う?」
「うーん、まぁ、いいんじゃないか?」
そもそもお洒落やら何やらそっちの方面に関しては疎いのを自覚しているので、取りあえず無難に返す。
実際、そのバッグを持った千鶴を想像してみるとそれなりに悪くは無い……と思う。
「アクセル君はどうする?」
「あー、俺が千鶴達の部屋で同居する時にあやかが用意してくれたのがあるから、それを使おうと思ってる」
「そう? 折角だからアクセル君も買えばいいのに」
そう言いつつも、何故かボストンバッグを買わずに他の店へと向かう千鶴。
「あら、これは夏美ちゃんに似合うと思わない?」
次の店は靴店。そこに飾られている赤と青で彩られたスポーツシューズを見ながら千鶴が尋ねてくる。
確かに演劇部のトレーニングで走ったりする事の多い夏美にはパンプスとかよりもスポーツシューズの方がいいだろう。
……じゃなくて。
「今日は千鶴の修学旅行用品を買いに来たんだろう?」
「あら、そう言えば確かにそうだったわね。夏美ちゃんにピッタリの靴を見つけたから、つい」
苦笑を浮かべながら千鶴がそう返す。
その後は修学旅行というよりはウィンドウショッピングといった感じになり、結局修学旅行用の品は殆ど買わずに半ばデートのようなものになっていた。
……俺と千鶴の身長の関係上、端から見てもデートには見えなかっただろうが。よくて仲の良い姉弟の買い物といった所か。
「ね、アクセル君。ちょっと世界樹の方に行ってみない?」
千鶴がそう言ってきたのは、ウィンドウショッピングも一段落した後の事だった。
特に断る理由も無いので、屋台で買ったイチゴクレープを食べながら頷く。
「うわぁ……」
世界樹を見た千鶴が感嘆の声を上げ、俺も無言でそれに同意する。
夕日特有の茜色の光が世界樹を照らしている。一見すると燃え上がっているように見えない事も無いのだが、その茜色の光はどこか郷愁を感じさせるものだった。
「……」
数分、お互いに無言で世界樹を眺める俺と千鶴。だが、やがて千鶴が真面目な表情でこちらへと視線を向け、口を開く。
「アクセル君、今日は楽しかった?」
「そう、だな。楽しいか楽しくないかで言えばもちろん楽しかったな」
「……でも、昨日のように無茶をしたら今日のような楽しい思いを出来なくなる可能性もあるのよ?」
「かもな」
「それでも?」
何を尋ねているのか、と聞くまでもない。これからも昨日のような無茶をするのか、と聞いているのだ。
「そうだな」
「……それが学園長先生に頼まれたお仕事だから?」
「まぁ、それもある……いや、違うな。そういうの
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