板垣家へ
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手を握る。
「私なんかでいいならいくらでも抱きついてなさい」
「うん。そうするー……Zzz」
辰子は答えたのちすぐに寝息をたててしまった。
その光景に多少ため息をつきながらも千李は辰子の手を優しく握っていた。
辰子が寝てから少し経ち板垣家の玄関が勢いよく開け放たれた。
「たっだいまー!タツ姉ー!」
「あー腹減った。ちょいと激しい運動してきたからな腹減っちまったぜ」
入ってきたのは板垣家の三女、板垣天使と長男板垣竜兵だった。
二人が居間に入ってと同時に辰子が目を覚ました。
「おかえりー。二人とも」
「おかえり。天使に竜兵」
辰子と同じように千李が言うと二人は最初驚いたようだったが天使の方が先に気付いたのか笑顔になった。
「おおー!?セン姉がいるー!」
言いながら千李の飛び込む天使を千李は受け止める。
「久しぶりね天使。相変わらずちっこいわね」
「ちっこい言うな!!でも久しぶりだぜセン姉!」
千李から離れると天使は嬉しそうにぴょんぴょんと跳びはね体で嬉しさを表現していた。
飛び跳ねている天使を見ている千李に竜兵が声をかけてきた。
「ようセン姉。さっきの天じゃねぇが久しぶりだな」
「ええ。そっちもね竜兵。相変わらずガチホモぶりは健在ね」
「へへっ。そうか?」
竜兵は照れくさそうに頭を掻くが千李は静かに言う。
「別に褒めてないけどねー」
千李の言葉に膝を突く竜兵。
「やーい。馬鹿にされてやんのー」
「うるせぇ!」
落ち込む竜兵を天使が煽り軽い追いかけっこが始まる。
「捕まえてみろよー!まぁリュウの図体じゃ無理だろーけどな!」
「ちっ!ちょこまかと動きやがって!!」
「二人ともーやめなよー」
辰子も二人を止めようとするがあまり力が入っていない。すると千李がため息をつきながら両手を二人に伸ばす。
不意を突かれた二人は簡単に頭を持たれてしまった。
「少しは静かにしなさい。埃がたつでしょーが」
そういうと千李は両手に力をこめる。すぐに釈迦堂のときと同じように二人の頭から骨が軋むような音が聞こえ始めた。
「いっっっっっってーーーーーーーーーーーー!!!!!!!??????」
「やめろ!セン姉!!やめてくれ!?ごああああああああああああ!!???」
二人が痛がるのを見て手を離す千李。
解放された二人はしばらく部屋の隅で縮こまっていた。
「あ、そうだ。辰子これ冷蔵庫に入れときなさい」
「はーい。なぁにこれー?」
「肉と野菜あと卵」
千李の言葉にその場にいた全員がバッと反応した。
天
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