十一話
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サクラが幻術返しを終えるころには、会場には数多の音と砂の里の忍びが戦闘態勢で現れていた。
「仕掛けてきたな……」
「ああ……(オビト、お前は一体どこに……)」
先に発動された幻術はどうやらかかったものを眠りに落とすタイプのものだったらしく、一般人および幻術返しを使うことが出来ないレベルの下忍達が無力化された。一応、一般人に無闇に被害を出そうというわけではないようだ。
「サクラ」
「先生! 一体なにが起こってるの!?」
周りでは突如として戦闘が始まった。幻術返しを行えるとはいえその実力は下忍の域を出ないサクラはただただ慌てるばかりだ。
「説明している暇は無い。頭を下げてジッとしていろ。俺は……」
カカシの左右、挟み込む様にして二人の音忍が攻撃を仕掛けてくる。カカシは目にも止まらぬ速さでクナイを抜き放ち、襲いかかる敵の側頭部に容赦なくクナイを突きたてる。
「少し数を減らしてくる」
あれから程なくしてカカシとガイは我愛羅を追いかけていったサスケを追う様にサクラに指示を出し、寝ていたナルトと寝たふりをしていたシカマル、そしてカカシが口寄せで呼び出した忍犬のパックンを臨時小隊として送り出した。
「さて、我々も本気でかかるとするか」
今まではサクラ達を気にかけらがらの参戦だったため、消極的に成らざるを得なかった。だが、そのサクラ達が居なくなった今、ガイとカカシは万全の状態で敵の撃退に当たることが出来る。
だが、カカシはそんなガイの言葉に返事を返さず、ある一点を凝視していた。
「カカシ? む、アレは……火影さまと風影!?」
そう、カカシが見ていたのはとある建物の屋上。そこでは、風影によって首にクナイを突き付けられ火影の姿があった。暗部が近くにいるようだが、火影が囚われていることと、風影の周囲に控える四人の忍びの存在のせいで、動くに動けないようだ。
「カカシ。火影様が心配になのは分かるが、今は信じよう。なあに、あの人は我々木の葉の里の長だ。そう簡単にやられるはずがない」
「…………」
カカシが火影達へと視線を向ける理由が心配からくるものからだと思い声をかけるも、反応は薄い。それどころか、ますますあちらを凝視しているようだ。
「……ガイ」
ようやく、カカシが声を発する。しかし、その声音はどこかしらおかしい。申し訳なさそうでいて、どこか決意に満ちているかのようだ。
「カカシ……?」
「俺は、行く。けじめをつけるために」
カカシはその場を駆けだし、一路風影目指して突き進む。途中、砂や音の忍びが攻撃を仕掛けてきたが、カカシはそれを文字通り瞬殺し、走り続ける。
そして、ようやくカカシが建
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