暁 〜小説投稿サイト〜
未来を見据える写輪の瞳
十一話
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 そんなリーですら、我愛羅を倒すことはできなかった。ならば、リーのコピーでもあるサスケの体術では、我愛羅を倒すことが出来ないのは自明の理。

 「ああ、分かってるさ。だから、あいつにはとっておきを教えておいた」

 フィールドではサスケが我亜羅から大きく距離をとり、印を組んで術の発動に入っている。

 「あの印……まさかあの術を!?」

 「ああ。千鳥……またの名を、雷切」

 サスケの左手に青き雷が宿り、辺りにチリチリという鳥のさえずりにも似た音が響き渡る。それを満足そうに一瞥したサスケは、我愛羅めがけて疾走を開始する。

 「まさか、千鳥を教えているとは……」

 「サスケは写輪眼ももっているし、うってつけの技だろう? それに、あいつは俺と似たタイプだ。だから……」

 「興がのった……か?」

 キラーン! と擬音がなりそうな白い歯を見せつける様なさわやかな笑みを受かべながらガイがカカシの先んじる。
 その笑みにカカシは一つ深いため息をつき、当たりだ、と短く答えた。





 「せんせぇ!」

 「ナルト? 一体どうしてここに」

 サスケの千鳥が我愛羅に見事に決まり、会場は一瞬の静寂に包まれていた。だが、その静寂を破るようにして大声を上げながらナルトとシカマルが姿を現した。
 しかし、本選出場者の二人は専用の観戦場所が設けられており、わざわざ大衆用の観客席に来る必要はないはずなのだ。

 「カカシ先生! すぐに試合を中止してくれってばよ!」

 「ちょっとナルト! あんた何言ってんのよ!」

 「嫌、こればっかりはナルトに同意するぜ。あの瓢箪、アイツは普通じゃねぇ」

 「お前達、まずは落ち着け」

 試合を止めるなど、早々出来るわけがない。それはこの二人にも分かっているはずだ。だが、それでも言ってくると言うことは、何かあったのだろう。
 だが、二人はやや倒錯気味なのか二人の発言はいまいち要領を得ず、砂隠れの我愛羅と何かがあったということしか分からなかった。

 「……!?」

 「……!?」

 だが、突如として膨れ上がった邪悪なチャクラに、カカシとガイを顔をはね上げフィールドへと顔を向ける。そこには、我愛羅が生み出した砂の球体から飛び出した異形の腕と、その腕に左手を気づ付けられたサスケ。
 そして、中忍試験会場全域に降り注ぐ、純白の鳥の羽があった。



 ――――解!

 会場に舞い散る羽が幻術によるものだと看破したカカシとガイはすぐさま印を組み、幻術返しを行うことで幻術を回避する。

 「何なのよ、もう!」

 ガイとカカシが行ったのが幻術返しだと理解したサクラも、事態は飲み込めていないもののすぐさま幻術返しを行う。そして、
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