第35話 期末試験は問題無く波乱のようです
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……。急に、本当にいきなり……!!」
「ああ、刹那、大丈夫だ。もういいぞ。……真名。」
説明しようとした刹那が混乱しだし、愁磨さんが落ち着かせるように抱き締める。
・・・無理もない。自分よりも強い剣の先輩が、いきなり半分になったのだから。
「概ね、刹那の言った通り。私の『眼』にも何も映らなかったから、何も分からない…。
黒いレザー素材のマントで、顔も見えなかったけれど……不思議な髪だった。」
「ッチ、『答えを出す者』に該当なし…。それで、そいつは?」
「『一人で十分だ。』と言って、消えてしまった。」
「……分かった。今はそれより刀子だな。刹那を頼む。」
まだ少し震える刹那を私に預け、愁磨さんは静かに横たわる・・・・
腰から下が無くなった刀子さんの横に膝を付く。
「しゅ、愁磨さん……。刀子さん、大丈夫ですよね…?」
「……ハッキリ言うが、損傷がでか過ぎる。
腕足一本、風穴くらいなら創って代用できるが、下半身丸々は無理だ。
創ったとしても拒否反応が出るし、そもそも『創造』のルールに引っかかった。」
「そ、そんな……!!」
「だから!!……奥の手を使う。二人とも耳を塞いで目を瞑れ。絶対に聞くな、見るな。」
「分かりました、信じています……!!」
ギュッ、と強く目を瞑る刹那に習い、私も耳を塞ぐ。
刹那ほど想ってはいないけれど、同僚が死ぬのはもう御免だ・・・!
頼んだよ、愁磨さん・・・。
Side out
Side 愁磨
二人が見聞きしていないのを確認し、刀子の状態を慎重に変える。
「<座標:0-358、567-358、0-567、567-358 時間停止>
<座標:前+1より+224 麻痺><座表:前+2400から+3200 活性>。
……フゥ、これで…刀子、刀子!!目を開けろ!!」
「……………あ、…あ、し、しょう……。どう、したのですか…?」
「師匠って呼ぶなって言ってるだろうが……。自分の状況、分かるか?」
「……不審者を見つ、けて…その、あと………?
ッああ、何かが飛んできて、それで…。下半身の、感覚が、なく…なって……。」
よし、この様子は・・・傷口の停止と痛みの麻痺、血液の不足対処の思考強化は
成功してるみたいだ。自分の置かれた状況も把握したみたいだし・・・。
「刀子、いいか!!今しているのは応急措置でしかなく、このままじゃ死ぬ。
俺に出来る方法じゃ、人外にするしか助ける方法が無い。
だから……人間を辞めてでも、生きたいか否か。答えろ。」
「……この、人間の姿のままでしたら………生
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