第35話 期末試験は問題無く波乱のようです
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か助けねーよ。」
「ふふふふふ、その顔を久々に見れただけで満足じゃ。
今宵は月も美しいし、愁磨と二人きりなだけでなく照れた顔を見れた。なんと良い夜か。」
「言ってろ…。実際、あそこにはアルが居るし、あいつはナギの息子を死なせんさ。
……ああ、今はゼクトとガトウも居るみたいだな。」
あいつ等、『紅き翼』半分集まって何やってんだ?
ここの教師が見たら卒倒なんてレベルじゃねーぞ、あれ。・・・ま、いいか。
「おおう!?……そろそろ冷えて来たし、家帰るか。」
「む?そ、そうじゃな。帰るとしよう…………。」
言いつつも、座ったまま裾を掴んで来るアリカ。
「……で、何をして欲しいんだ?ああ、お姫様抱っこして帰るか。」
「ち、違う!?いや、それも捨てがたいんじゃが……。」
指先をくりくりさせ、あらぬ方を見るアリカ。
ぐぅ・・・!デレたのは久々に見たから破壊力がッッ!!
「この頃忙しかったし、誰か一緒におったし、じゃから、そのー……。
ほら、あれじゃ。……んっ!」
目を瞑ってこっちを見て来る・・・って、つまりそう言う事か。
・・・何だろう、このアリカ。親鳥が甘えてるような微笑ましさがあるんだが。
「高校の奴等に見せてやりた……いや、やっぱ無しだな。
こんな可愛いアリカを見せてやるなんて、勿体無い………。」
「よ、余計な御世話……じゃ……。バカ、もの…。」
顔が近付いて行き、そして―――
「愁磨さん!!!い、今直ぐきて、くだ、さ………。あ、あう…!!
いや、今すぐ来てください!!」
真っ青な顔で飛びこんで来た刹那に邪魔された。
・・・・アリカも、エヴァに負けずタイミングが悪いらしい。
Side out
Side 真名
「真名!!」
「愁磨さん急いでくれ!私ではもう持たせられない!!」
愁磨さんから教えて貰った時間魔法で20秒、刀子先生の時間を遅らせていた。
魔族のハーフだから、これでも魔力量には自信があったのだけれど・・・ッ!
時間を3秒遅らせるだけで魔砲が10発撃てるね、これは!
「限定発動、10・10・10!広がれ、『うんめいのうつくしきせかい』!!
<対象:葛葉刀子 時間停止>!!ッッ刹那、状況説明!」
愁磨さんは、いつか見た固有世界を創り出し、刀子さんの時間を止める。
自分でやったから分かるよ・・・。やっぱり化け物だね、この人は。
「は、ハイ!その、いつもの様に警備していたら、不審者を見つけたんです。
偶々居合わせた刀子さんと私達で、取り押さえようとしたんです。
そ、そし、たら
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