第十七話 狂乱の宴
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殺された……?
アサシンに……サーヴァントに殺された?
聞き間違えじゃない。
彼女は確かにそう言った。
何故?
サーヴァントで、プレイヤーを殺す?
そんな事をして何の得になるのか分からない…。
「嬢ちゃん…落ち着きな。あんまりそんな顔するもんじゃないぜ」
ランサーが少女に声をかける。
なだめようとするランサーの声。
だけど少女は、睨む目をアサシンに写したまま呟く。
「……ランサー」
怨嗟の声でその一言を言う。
「―――――――――――――殺して」
「―――――――――――――――――――!!」
足が震え始めた。
体中にいやな感覚が奔る。
立っていられない。
私は体を重力にまかせてその場に崩れ落ちた。
「ククク……本来ならばアーチャーのみを相手するはずだったのだがな……。ランサーを殺すなという指示も無い」
アサシンはそう言うと、ゆっくりと腰を落とし構えた。
「ふっ……私をご指名だったか――――――ならば、相手取ってやろう。どうせ最後には相手にしなくてはならんのだからな」
アーチャーも双剣を自然な形で構え、迎撃の態勢を取る。
「…随分と舐めた事言いやがるな暗殺者。この俺を殺すとはいい度胸だ……逆に殺されても文句言うんじゃねぇぞ」
ランサーは殺気を隠そうともせず、朱槍を構える。
三者三様の独特な空気が辺りを包む。
今にも弾け飛びそうなくらい張りつめた空気の中、私は気を失いそうになる。
剣、槍、拳。
三人の獲物が今か今かと、主が動くのを待っている。
そして次の瞬間、緊張の糸がプツンと切れ、空気が弾けた。
三人の戦士達の狂乱の宴が此処に始まる。
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