兄妹発覚〜
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「・・・ごめん!」
「謝罪なんかほしくない・・・わ・・・」
ザシュ
「ーーーー!」
背後から聞こえたさっきの鎧を砕く音とは違う音・・・わたしは振り返ることが出来なかった。
「ったく・・・串刺しに縁あるわね・・・ボクは・・・」
それを最後に、背後からの音は消える。
『・・・咲さん・・・』
「・・・わぁぁぁぁぁぁぁ!!」
全てを振り払うように叫び、また突き進む。守らなきゃいけない・・・わたしの大切な人を・・・
「・・・!」
・・・だけど、それは俺の守りたいものを・・・詠を犠牲にしてまで・・・わたしは・・・わたしは・・・!
『咲さん!回避を・・・!』
「え・・・」
ドスッ!
「・・・!」
光の矢が・・・刺さっていた。けど怯む程じゃない。愛依の記憶にあった光の矢はもっと大きく・・・もっと殺意があった・・・!
「っ・・・ぁぁぁああああ!!」
翅を震わせ・・・もっと高く・・・高く!・・・見上げればあと少しというところにゴールはあった。もしかしたら距離感が狂っているかもしれない・・・けど・・・届く距離に確実にアレはある。
「・・・っ!」
大量の矢が降り注ぐ。弾き、かわすがもう何発かは当たろうが気にしない。
『咲さんッ!!』
リパルの声が響いた瞬間・・・何かに身を貫かれた。
「あ・・・れ・・・?」
振り替えればそこには剣を投げたであろう騎士の姿・・・その兜はまるで笑っているかのような・・・
ドスッ、ガスッ
「ーーーーー」
動きが止まり、四方八方から剣が放たれる。・・・HPを確認するまでもなかった。わたしの体は水色の炎に包まれ・・・目の前には《You are dead》の文字。・・・死んだんだ。わたしは・・・
(お姉・・・ちゃん・・・)
体の感覚はなく、既にわたしは消えるのを待つだけになった。少し上には灰色の炎・・・キリトもやられたようだ。
(無理なんだ・・・わたしなんかじゃ・・・)
騎士達はそのまま退こうとするが・・・動きが止まった。
(・・・?)
下を見ると・・・二つの影が凄まじいスピードで飛んできた。近づくにつれ・・・それは・・・
「咲!」
「キリト君!!」
亮と・・・リーファだ。亮はわたしのリメインライトを掴み、叫ぶ。
「リーファ!撤退!」
「うん!」
そのまま二人は何発も被弾しながらギリギリ逃げ切り、殆ど転がるように着地した。そしてリーファが何かのアイテムを使うと・・・再び体に感覚が蘇った・・・
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