兄妹発覚〜
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「う・・・うるさいわよ!そんなこと言ったら早貴だって同じでしょ!」
「く・・・でも二人捕まるのと一人だけじゃ差が大きいよ!」
「差ぁ!?友達売るかどうかに差なんてないわよ!」
「・・・!」
そこまでヒートアップして・・・わたしは座り込んでしまう。
「早貴・・・?」
「・・・なの・・・」
「え・・・」
「もう・・・ヤなの・・・わたしの近くで誰かがいなくなるの・・・ヤなのぉ・・・!」
涙が溢れる。本当に・・・わたしは泣き虫だ。
「・・・」
里香がしゃがみ、ハンカチでわたしの目元を拭った。
「・・・ごめん。そこまで思い詰めてるなんて思わなかった・・・」
「・・・ひぐっ・・・うっ・・・」
「ほら、泣くんじゃないの。・・・今度から気をつけるわ」
「・・・(コクッ)」
頷くと里香が肩を貸してベッドに座らせてくれた。
「・・・わたしもごめんね・・・なんか怒鳴っちゃって・・・」
「んー?そんなの気にしないわよ。とりあえずもう少し仮眠取りなさいよ。ご飯作ったら持ってきて起こしてあげるから」
「・・・うん」
里香が部屋から出た時、わたしはそのまま身をベッドに投げ出す。
「・・・はぁ・・・」
お姉ちゃん・・・待ってて・・・
亮〜
「まったく・・・」
しばらく直葉は機嫌を損ねていたが、後で和人がスイーツを奢ると約束したらあっさり機嫌が直った。今は三兄妹で朝食を作っている。
「お兄ちゃん、今日はどうするの?」
「うーん、昼過ぎからちょっと約束があるんだけど・・・午前中は病院に行ってこようかと思ってる」
「そう・・・」
和人を見るとその目には焦りが見えた。・・・待ち遠しいのだろう。もちろん俺もだが・・・野菜を切り、ボウルでドレッシングと共に混ぜ合わせてると、直葉が言った。
「ねえ、お兄ちゃん。あたしも、一緒に病院に行っていい・・・?」
「え・・・」
「・・・」
和人が戸惑う。一応直葉にはアスナのこととかは話してあったが・・・それ以上は直葉が知りたがらなかったから俺達のプレイヤーネームも何も教えてなかった。
「ああ・・・いいよ。きっとアスナも喜ぶよ。・・・亮はどうする?」
「・・・ごめん、パス。・・・辛いから・・・さ」
「・・・そう
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