第二話 出会い
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かったのに。
彼女は私の所にやって来た。
「だいじょうぶ? どこかいたいの?」
彼女はそう言って私の手を握る。
ああ、あああ、ああなんて、なんてすごい子。
こんな小さい子に、私の悲しみはきっと分かっていない。
けど、私が悲しんでいると感じたこの子はそれだけの理由で炎を乗り越えた。
なんて優しい子。
この子なら、この子なら大丈夫かもしれない。
恐れを知らないこの子なら、私のマスターに相応しい。
「うん、大丈夫、私は怪我してないよ」
よかった、そう呟くと彼女は力なく倒れる。
私はそれを慌てて受け止める。
無理もない、こんな小さい子が今生き残っていることこそが奇跡なのだ。
むしろ、今までよく意識を保っていたと言える。
「マスター認証、開始」
彼女の唇に私の唇を重ねる。
これはマスターの意識がない時用の緊急措置。
目が覚めたら正式に契約する必要がある。
けど、そんなことはどうでもいい。
今は目の前の少女を助けたかった。
そうして奇跡は起きた。
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