第16話 子供で駄目な時は無理せず大人に助けて貰おう
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終わる前に銀時は足元に異様な感覚を感じた。この感触は、まさか……
青ざめた銀時がそっと自分の異様な感触を感じる足元を見た。
其処に居たのはすっかりズタボロになって横たわるユーノが居た。
「あれぇ! 君は伊藤君じゃないか! 何処にも居ないと思ったらこんな所に居たんだ? 心配したよぉ俺」
「あのぉ……僕、ユーノなんですけど……ってか、名前間違える時点で心配してませんよねぇ?」
ユーノの切実な言葉であった。余談ではあるが、戦闘開始と同時に足元に居たユーノは銀時により蹴り飛ばされてしまい、そのまま戦闘に巻き込まれてズタボロにされてしまったと言うそうだ。
心底残念な奴だとしか言いようがないのが悲しい。
そんな彼にこの言葉を贈るとしよう。
「悲しいけど、これ小説なのよね」
「な、何の言葉ですかそれ?」
***
仮住まいのマンションに戻って来たフェイト達。だが、このフェイトの顔色もまた重く沈んでいた。
「ねぇ、アルフ……なのははどう?」
「駄目だね。全然熱が下がらない。容態は悪化するばっかりだよ」
フェイトが尋ねる横で、アルフもまた暗い顔をしていた。二人が暗い顔をしているのは、今二人の目の前で眠っているなのはが原因であった。
原因不明の病に突如侵されてしまい、治療法もままならないまま目の前で衰弱していく大事な人を只見る事しか出来ない。
それがフェイトにはとても辛かったのだ。
どうにかして助けたい。そう思い此処に連れて来たは良いが、その方法が今の二人にはなく、どうする事も出来なかった。
「このままじゃ不味いよ……どんどん弱ってきてる……でも、一体何で?」
「多分、私のせいだよ」
「フェイトの?」
「あの時、私がなのはに魔力刃を突き刺しちゃったのが原因で、なのはの中で眠っていたジュエルシードが目覚め始めたんだ。多分、なのはが力尽きると同時にジュエルシードは起動する」
フェイトは予想した。正直、今のなのはの状態は今までに類を見ない。その為、それが起動した際にどれ程の被害をもたらすか全く検討がつかないのだ。
下手したら、フェイトの手では対処しきれない程の怪物になってしまう危険性すら有り得る。
そうなってはなのはを救う事など出来ない。そうなる前になんとしても助けなければならないのだ。
「アルフ、もうこうなったら……」
「行く気なのかい? あそこに……あの鬼婆のいる所に」
アルフが心底嫌そうな顔をしていた。それに対しフェイトは頷いてみせる。
「もう、こうなったなのはを助けられるのは、多分母さんしか居ない」
「あいつが助けてくれる訳ないって! 行ったってどうせ無理やりジュエルシード引き抜かれるだけだよ。フェイトだって前に
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