魔法先生ネギま!
0305話
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のように燃え上がり、強烈な痛みを感じる。だが、それも一瞬。その炎を握り潰した次の瞬間には痛みは綺麗に消え去っていた。
「ぐうぅっ!」
だが、代わりに襲い掛かってきたのは己の中にナニカが入ってくるような強烈な違和感だった。普通の人間、いやある程度以上の強さを持つ人間でも耐えられるかどうかは微妙な所だろう。しかし俺は呻くだけで身体に入ってくる違和感に耐える。
まさかこんな所で吸収を使った経験が生きるとは、な。
そう、俺の中にナニカが入ってくる感覚。それは俺がスライムで念動力やギアス、魔法といったPPを消費して覚えられない特殊なスキルを吸収し終えた時に感じるソレと酷似していた。いや、吸収の時に感じるソレよりは大分マシと言ってもいいだろう。
『ほう、初めて感じるであろうその感覚を迎えて尚、余裕があるか。これは確かに闇の魔法を使うに相応しい才能を持っていたようだな』
どこか含み笑いを浮かべているような闇の声を聞きながら、自然と闇の魔法について理解する。……いや、黒い炎からその知識が流れてくるといった方が正しいか。
その知識のままに、闇の魔法完成の為の最後のキーワードを口に出す。
『掌・握』
次の瞬間、闇の炎が俺を覆うように展開されていた。それはまるで、俺が炎の衣を身に纏ったかのような感じだ。
『闇の魔法を会得したか。……見事、と言っておこうか』
「闇の魔法。それは全てを受け入れ、飲み込み、消化し、吸収して己の力とする技術……違うか」
『間違ってはいないな。もっとも、吸収というプロセスはこちらとしても想定外ではあるが。ではその闇の魔法で私を殴ってみろ。今更だが、私のこの身体は闇の魔法を利用した攻撃でないとダメージを与える事が出来無いようになっている。すなわち、お前の攻撃で私が消滅したその時が真に闇の魔法を習得したという証拠となる』
闇の言葉を聞き、己の霊体と一体化した闇の炎をその身に纏う。そしてその状態のまま瞬動を使い、黒い炎の欠片を地面に残しながら闇へと急速に接近。そのまま黒い炎を吹き出している拳で闇へと……殴りつける!
「うおっ!」
だが、特に何かを殴ったという感触もなく、まるで煙を殴った時のように俺の拳は闇の塊を通り抜けた。
「何? 失敗か?」
『いや、そうではない。お前の攻撃は十分私にダメージを与えたさ。殴った感触がないのは、私が元々そういう風にマスター・エヴァに構成されているからだ』
徐々にその闇を小さくしていきながらも、闇からの声は話を続ける。
『これでお前は闇の魔法を無事習得した。私の役目も無事終了した訳だ。良くやった、と言っておこうか』
「……ああ」
闇の言葉に小さく頷く。
『では、役目を終えた私は消えるとしよう。さらばだ。お前の歩
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