第八十八話
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いる。
対する俺はソルを抜き放った鞘を掴むと一瞬で二振り目の日本刀へと形を変える。
『ロードカートリッジ』
ガシュと薬きょうが排出し、体を魔力が駆け巡る。
「なんだ…その剣は…」
俺の双剣に心底驚いた表情を浮かべたのはアーチャーだ。
アーチャーの宝具と言うべき能力は見た物を刀剣の類なら瞬時にコピーして貯蔵する無限の剣製・アンリミテッドブレイドワークスだ。
と言う事は彼は俺の二本の刀を見て瞬時にコピーしようとしたはずだ。だが…
ソルはそもそも剣じゃなくて杖だ。さらに意思を持つソルはアーチャーの能力ではコピーしきれなかったのだろう。
その戸惑いが伝わってくる。が、しかしその戸惑いに答えてやる必要は無い。
『レストリクトロック』
瞬間現れるバインドはしかし、相手の対魔力の前に霞と消えた。なるほど、バインドで拘束するのは難しいか…
「むっ?何かしたかね?」
「いや、何も」
俺はソルを構え、写輪眼を発動し、床を蹴る。
俺が動いた事でアーチャーもようやく再起動。手に持った夫婦剣で俺の刀を迎え撃つ。
「はっ!」
「ちぃ…」
勢い良く振り下ろす俺の刀を持ち前の技術で防御するアーチャー。
キィンキィンと剣戟の音が響く。
生前二刀を持って戦い続けた彼も二刀の相手はした事が無いのか、とても戦い辛そうにしている。
一刀を極めた相手に対して二刀でもって対峙する事で奇をてらい、勝利をもぎ取ってきた事は有るのだろうが、それも二刀を持つ相手には通じない。
それでも強引にチャンスを作ろうとアーチャーは自分の身にわざと隙を見せることによって俺の攻撃を誘導、制限させようと試みた。
だが、隙は隙だ。俺は躊躇わずにその隙を突き振りかぶる。
アーチャーはカウンターとばかりに夫婦剣で俺の首を狩ろうとする…が、そこで俺は一段スピードを上げた。
「何っ!?」
突然速度を上げた俺に、しかしアーチャーは何とか反応して見せた。
首を狩ろうと振りかぶっていた夫婦剣を強引に軌道修正し、俺の太刀筋へと割り込ませる。
ギィンと一際大きな音を立て、両者の刀は押し合いの体を整えた。
「くっ…はぁっ!」
気合と共に夫婦剣を押し切り、強引に俺を吹き飛ばしたアーチャー。
後方へと着地する俺へアーチャーは押し切った力を逃さぬようにクルリと一回転して遠心力も利用しその手に持っていた白剣を投げてよこした。
クルクルと回転しながら迫るそれを俺は弾き飛ばそうと切り上げた瞬間、両断された白剣がその内包された魔力を炸裂させた。
ドーンッと閃光と煙を巻き上げ俺の視界を一瞬遮る。
『堅』と元から高いクラススキルの対魔力のお陰か、爆発によるダメージは
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