第八十八話
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がしたのよ。イリヤスフィールが追うように言っても何とかしてくれるんじゃないかな。ううん、そもそも私達じゃ戦ったって勝てないんだからそれこそ急いで逃げる意味も無い。いくらセイバーが万全だとしても、私達が居たら終わり。追ってきているのなら向こうの方が足が速いはずだもの。絶対に追いつかれるわね。と、言うわけでゆっくり休んでから森を出ましょう。セイバーの体はまだ本調子じゃないんだしね」
「あ…う?」
理解の追いつかない士郎を措いて私はドカリと木を背もたれにして座り込んだ。
「凛。あなたはあのチャンピオンのサーヴァントに勝てると思いますか?」
「サーヴァントだけでチャンピオンを襲えば勝機があるかもね。操られる危険性がある私達は同行できない。マスターの援護は不可能だから令呪による支援は絶望的。そもそも対魔力の高いセイバーは大丈夫かもしれないけれど、アーチャーじゃ暗示をレジストできるか分からない。どうやって私を操ったのかはわからないけれど、シングルアクション…魔眼の類かもしれないわね…つまりそのそぶりすら見せずに相手を操る能力を持っていると言う事。そんな相手、どうやって勝てと言うの?そもそも接近戦ですらセイバー、あなたと互角に戦った相手よ?宝具の使用に不安の残る今のセイバーじゃ逆立ちしたって勝ち目は無いわ」
「そうですか…」
「とは言えそれはサーヴァントを狙った場合ね。マスターを狙うんだったらまだ可能性は有るわよ」
「それはダメだ。イリヤを殺すなんてのは絶対にダメだ。アイツはなんていうか…純粋で、まだ善悪の区別が付いて無いだけなんだ」
「だって」
「シロウ…ではどうやってチャンピオンを倒せば良いのでしょうか」
「うっ…それは後で考えるとして。イリヤを殺すってのだけは絶対に認めないからな」
はぁ…士郎のこの頑固な所は何とかならないものかな…
「まぁ、アーチャーに合流したらまた情報は増えると思うからこの問題はその時また考えましょう」
と言って話題を切り、沈黙が支配するなか休憩を取った後、私達はアインツベルンの森を出て行った。
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