プロローグ
………疲れた
生きるのには
………疲れた
死んでしまいたいのに死ねない
………疲れた
どうすれば死ねるのかな
少年は邪神の呪いにより死ねない身体にされていた
しかも常に苦痛に見舞われ、死にたくも死ねないのである
少年は心臓にナイフを突き刺した
しかし心臓はさらなる苦痛を与えながら塞がる
縄で絞殺自殺を謀った
延髄は折れ、窒息したがどういう事か縄が切れそこから更なる苦痛を齎しながらも治る
少年は死ねない
少年は苦痛の中で目を覚ました
目の前に広がる闇の中で何も写さない瞳で闇の主を見る
『ふふ、始めましてだね』
其処にいるのは少年と同じ容姿をした子供
少年は自分と同じ容姿を持ったその相手にも相も変わらず微動だにしない
『いいねいいね〜自分好みに育っているね』
子供は何が可笑しいのかケラケラ笑いながら少年を見詰める
『自己紹介しておこうか?僕の名前はナイアラルトホテプ……<無貌の神>とか<這い寄る混沌>などと呼ばれる外なる存在……つまりは大邪神さ』
「大邪神………」
『そう!そして……僕が君のその死ねない呪いを掛けた張本人さ!』
その大邪神……ナイアラルトホテプの言葉に少年は初めて感情を示した
袖から抜き放った銀のナイフを一瞬でナイアラルトホテプの頭に突き刺す
少年の目には冥く澱んだ輝きが灯っている
しかし頭を突き刺されながらもナイアラルトホテプは笑うのを止めない
『いい腕だね!躊躇無く僕の頭を突き刺したね………やっぱり面白いよ君!そうだね、ゲームをしないか?』
ナイアラルトホテプの言葉に少年はナイフを引き抜き一歩下がる
『内容は簡単だよ、僕が君を転生させる
そうして転生先で僕が送った刺客を100人殺せたら僕と戦う権利を与えよう!そして見事僕を倒せたら君に掛かったその呪いを解こうじゃないか!!』
そのナイアラルトホテプの言葉にピクリと眉を動かした少年
「……嘘、偽りは……無いか……」
『こう見えても大邪神さ、約束は護るよ
さて、そんな君に僕から細やかなプレゼントがある
色々な力を授けるからそれを上手く使って殺しまくれ』
そう言って少年の意識が途絶えた
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