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転生者が歩む新たな人生
第17話 真祖との契約
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「なかなか古風なことを知っていらっしゃる。詳しい説明は必要なさそうだな。ただ、問題点は呪いを解いたのではなく、移し替えるだけなんで、移し替え先の人形になんかあったら元の木阿弥だ」

「………、なるほど。で、最後のは?」

「うーん、これは推測に推測を重ねるわけなんだが」

「ああ、それでいい。とっとと話せ」

「はい、はい。さっきアルビレオ・イマの話しをしたよな」

「ああ、それがどうした」

「アーティファクトだ」

「アーティファクト?」

「そう。モノは知っているよな?」

「あぁ、「イノチノシヘン(ハイ・ビュブロイ・ハイ・ビオグラフィカイ)」のことだな」

「知っているなら話しは早いが、彼がナギ・スプリングフィールドの人生を収集していると思わないか?」

「そうか! 奴がナギの人生を収集していれば、ナギ自身に解かせれば良い!」

「まぁ、図書館島にいる、ナギ・スプリングフィールドの人生を収集している、言うことを聞いてアーティファクトを使ってくれる、というのを全部クリアーする必要があるワケだが」

「ククククッ。そうかあの古本め! たまには役に立つではないか!!」

「それと呪詛返しで呪いを返すというのも手かもね」

「成る程なぁ。よかろう。確かに対価に値する話しを聞けたと認めよう。我が屋敷にある呪文書の閲覧の許可と気に入った魔法具(マジックアイテム)を余程のモノでなければ幾つかやろう。それと、お前にはエヴァと呼ぶことを許そう」

「それは重畳。では、エヴァと呼ばせていただこう。さっそくだが、ダイオラマ魔法球を頂きたい。時間差はそこまでこだわらないが、人形師(ドールマスター)としてのエヴァのドールにより球内の整備とかもしてくれるモノが希望だ」

「そうか。ダイオラマ魔法球は幾つか造ったから、別荘扱いの2〜3個以外から1つくらいはやろう。ただ、倉庫の奥にあるので少し時間をくれ」

 おぉ。てか、ダイオラマ魔法球を造れるのか。さすがは真祖だ。

「わかった。その際はよろしく頼む」

「あぁ。しかし爺め………。どうしてくれようか」

「まぁ、あれだ。一筋縄で行くモノじゃないから、復讐するなり、解呪するなりする時は、万全な態勢で挑むんだな」

「ククク。勘違いしているな、サギ・スプリングフィールド。人生なんてものはそもそも準備不足の連続だ」

「そりゃそうですけど、対策できるのにしないのはただの怠慢でしょう」

「む、まぁその通りだ」

「じゃぁ、切りが良いところで今夜は帰るわ。それでは、また」

「あぁ、屋敷の方は私か茶々丸がいる時なら、いつでも呪文書を見に来るが良い。精々、爺に怪しまれん程度にな」

「ありがとうございます。それではまた」

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