第17話 真祖との契約
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「爺か」
「だろうね。次点として高畑さん始め、紅き翼の面々というのもあり得るけど、どっちにしろ麻帆良に括られたエヴァンジェリンが会えないか、爺の意向に逆らえない面々だ」
「そうか、爺か」
「まぁ、そもそも日本でも有数の陰陽師でもある近衛家の人間が呪いを解けないとか言ってる時点でおかしい。それに」
「なんだ、まだあるのか?」
「素朴な疑問として中学生を繰り返していること自体おかしい」
「(なんで気付かないんでしょうね?)」
「(なんでだろうね?)」
「どういうことだ? 私が登校地獄で………」
「いや、サウザンドマスターの性格的に、例え学園長から都合の良い腕の立つ警備員を捜していると聞いていても、登校地獄の条件に「学校」あるいは「麻帆良学園」ぐらいの大まかな設定ぐらいしかしないはず。なら、中等部卒業したなら高等部、高等部卒業したなら大学部、大学院と麻帆良学園内なら進学してもかまわないはず」
「しかし………」
「まぁ、見た目云々あるかも知れんが、それこそ、卒業生・在校生・一般教師全員にエヴァンジェリンのことを忘れるように魔法をかける手間を考えれば、どっちが楽なのかはわかるはず」
「なっ、それは」
「(ここで、本来なら最初の年にできた友達に忘れられる必要はなかったというのはアレだな)」
「(当たり前です! 鬼畜過ぎます!)」
「(デスヨネー)」
「何と言ったらいいか、ご愁傷様です」
「クククククッ。そうか。そうだったのか。クソ爺め」
「とまぁ、これが事情を聞いた中でのこちらの認識だ。なお、エヴァンジェリンが個人的に詠春殿の伝手で解呪を頼んだこともあったかも知れんが、詠春殿は学園長には最初はどうこう言っても、何故かまったくの言いなりなんで、徒労なだけだね」
「クククククッ。そうかそうか。詠春め」
「で、まぁ、ここからが本題なんだが」
「なんだと、どういうことだ?」
「その呪いを解けるかも知れない方法が3つある」
「………。なるほど、ここからが情報ではない知識というワケか」
「ですです。1つめは、優秀な陰陽師集団による解呪。相応な対価は必要になるが、学園長が解呪に手を抜いていただけならまず確実だ」
「確かに。先程の話しを聞いた限りでは可能性は高いが、爺に逆らってでもということなら、西の組織になるんだろう? なら麻帆良に来れないんだから無理だな」
「まぁ、そうかもしれんね(方法はあるけど)。次にそこそこの符術師による呪いの移し替えですね。幸い、エヴァンジェリンは優秀な人形師なんで移し替え先の人形については考える必要もありませんし」
「人形を使うということは、あれか、「送り雛」とか言うようなやつか」
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