第三十一話『タッグトーナメント』
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。スウェン、一夏ペア。ラウラ、箒ペア。それぞれが自分の武装を手にし開始のブザーを待っている。
「まさかこういう形で戦うとはな、一夏」
「それはこっちのセリフだ。悪いが全力でいかせてもらうぜ!」
「元より承知だ!」
一夏と箒は互いに言葉を交わすが、一方のスウェンとラウラは互いに視線を反らさずに見ている。そしてスピーカーの音声がアリーナ内に響き渡った。
『開始5秒前! 5―― 4―― 3―― 』
迫るカウントにスウェン達は武器を握りなおす。
『2―― 1―― 試合開始!!』
ブザーと共に一夏、箒がアリーナを駆ける。
「うおりゃああ!!!!」
「てゃああああ!!!!」
一夏は下段から、箒は上段から斬り掛かる。
「(攻撃に出たのはこちらが早い! このまま切り捨てる!!)」
確実に一夏にダメージを与えられる。そう確信した箒はその勢いを殺さずに振りかぶる。
「もらったぁあ!!!!」
誰もがそう思ったその時、箒の目の前から一夏は消え去った。
「な……に……!?」
箒は視線を向けると、一夏の位置は後方に遠ざかり近接ブレードの一撃は完全に外れ、隙が生まれた。
それを見逃すスウェンではない。アンカーによって後方へ引き寄せた一夏の横を通り過ぎ、フラガラッハを抜刀し箒へ迫る。
「もらった」
小さくそう呟く。スウェンが箒にフラガラッハの切っ先を向けた瞬間
「ッ!!」
突然スウェンは爆発に飲まれた。ラウラがカノーネストライカーの大型レールガンをスウェンに向けて放ったのだ。
「篠ノ之! 退け!」
「くっ、わかった!!」
箒はラウラに言われたとおり、ラウラの傍まで距離を取った。
「スウェン!!」
爆発に巻き込まれたスウェンは煙の中からゆっくりと姿を現した。
「大丈夫か?」
「ああ、直撃は間逃れたが……ダメージは受けた。それに……」
右手に持っていたフラガラッハはビーム発信基部が破損しており、刀身自体にひびが入っていた。それだけではない、ノワールストライカーを左部分のウィングも損傷している。
「これはもう使い物にならないか……」
片方のフラガラッハをストライカーへマウントしショーティーを構える。
「厄介だな。あちらも俺達と同じ作戦だ」
「え?」
「篠ノ之が前衛、ラウラはそのストライカーを活かした順応な戦闘をする。こちらとほぼ同じ作戦だな」
類似した作戦ほどやりにくいものは無い。それを熟知したスウェンはマスクの中で表情を変える。
「どうする?」
「予測し
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