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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter14「賢者の槍」
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おぉぉぉ!」
高速で進行方向にいる3機のV型を無数に縦横無尽に斬りつける。既にガジェットの機体は槍で傷つけらた傷が数えきれないほどあった。
「双刃乱舞!」
最後に横一閃……リニアレール上のガジェットは完全に殲滅される。
「おおぉぉぉぉぉ!!」
……だがルドガーは止まらない。空を見上げた途端U型の飛ぶ空へ舞う。その跳躍力は生身の人間では決してあり得ない爆発的なモノ。もはや飛んでいるのと変わらないのかもしれない。
フェイトによってリニアレール上空に牽制させられたガジェットは、フェイトからルドガーへ標的を変更………機械のガジェットですらルドガーの力を危険視し始めているのは一目瞭然だった。
ガジェット特有のビームでルドガーを狙撃するがこれも全て宙を舞うように槍で捌いていく。U型と同じ高度にたどり着くと1機のガジェットに乗り槍を突き刺し乗り捨て、同じように3機のU型にも槍を刺し撃破。4機目に乗り移った際はガジェットも学習したのか、味方ごとルドガーを攻撃し爆散。だがルドガーは絶影を使い既にリニアレールの上に乗ってゼロディバイドを放って自分の居場所をガジェットにわざと教える。U型はルドガーの策どおり彼に向け一斉に急降下し、滅茶苦茶にビームを放っくる。
ルドガーは自身の周囲を槍で円を描き、エネルギーを8つに収束させ、
ガジェットが射程内に入った瞬間
……放つ。
「ヘクセンチア!」
紫の8つの光柱がルドガーを中心に上から突っ込んでくるガジェットを襲い1機残らず串刺しにし、
全機破壊してしまう。
「「…………」」
その光景を間近で見ていたフェイトとエリオは目の前で起きていた現実が本当にあった事なのかと疑ってしまうが、渓谷に吹く冷たい風が肌に当たり、寒気を確かに感じ現実にあった事だと認識する。
エリオの下に降りキャロの無事を確かめ、フェイトは背中を向けるルドガーの下に歩く。
「……ルドガー?」
救援に戻ったスターズを乗せたヘリのモーター音が近づいてくるのを感じながら、フェイトはルドガーに話し掛ける。彼女に呼び掛けられ振り返ったルドガーを見て、フェイトは今あった戦いでその姿を確認してはいたがやはりその異様な容姿に驚きを隠せない。それによくはわからないが、動物が野生の感……本能で危険を察知しているというなら、今まさに自分が感じているモノがそうなのかもしれない。上手く表現できないが、決して人が……いや、生あるモノが触れてはならないような感覚を覚えていた。
戦いが終わったのを確かめ骸殻を解く。咄嗟に力を制限しハーフに変身したおかげか、時歪の因子化が起こらなかった事に内心安堵するが、目の前にいるフェイトと目を合わせた事で、これからさっきの戦いより遥かに面倒な事が始まる事を確信する。
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