魔法先生ネギま!
0304話
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々丸が心配そうにそう言ってくる。
その茶々丸を落ち着かせるように背中の辺りを軽く叩く。
「俺の魔法の才能はエヴァも驚くレベルだ。それを信じてくれ」
「ですが、その危険性は……いえ、申し訳ありません。マスター、すぐに持って参ります」
ペコリと一礼すると部屋を出て行く茶々丸。その後ろ姿を見ながらエヴァがどこか感慨深げに呟く。
「奴も随分とお前の影響を受けてきたようだな」
「そうか? 接している時間で言えば俺よりもエヴァの方が断然上だろうに。そうなるとより大きな影響を受けているのは俺じゃなくてエヴァだと思うがな」
そんな風に5分程話をしていると、手に50cm程度の大きさの箱を持った茶々丸が戻ってきた。封印されているというエヴァの言葉通り、その箱からは魔力を感じ取れる。
「よし。床に置け」
「はい」
エヴァの言葉に頷き、持っていた箱を床の上へと置く茶々丸。それを見ながらエヴァが口の中で何かを呟くと、箱から感じられていた魔力が霧散する。
「これで封印は解除された。アクセル、箱を開けてみろ」
「……」
エヴァの言葉に、無言で箱を開ける。すると目に入ってきたのは1本の巻物だった。まだ開かれていない状態でも感じとれる程の魔力を感じさせる。
「これは?」
「私が以前作った物だ。このスクロールを使えば闇の魔法を習得する事が出来るだろう。……もっとも、これよりも完成度の高いスクロールもあったんだが……どこぞの筋肉馬鹿に持って行かれてしまってな。なので、今闇の魔法を覚えるというのならこれを使うのがベストだろう」
完成度の高い物、ねぇ。
「なら、この巻物……いや、スクロールは完成度が低いのか?」
俺のその質問に軽く首を振るエヴァ。
「いや、効果自体はそれ程変わらん。ただ、これは1回限りの使い捨てのようなものでな。持って行かれた方は何度でも使えるタイプだ。言うなればこれはプロトタイプのような物だと考えて貰えればいい」
「効果自体は変わらないんだな?」
「ああ、それは保証する」
「なら、別に使い捨てでもプロトタイプでも構わない」
エヴァへとそう言い、スクロールに手を伸ばした所で再度声を掛けられる。
「アクセル。本当に……いいんだな?」
「ああ」
「アクセルさん、ご武運をお祈りしています」
「頼むよ」
2人にそう返事をし、持っていたスクロールを展開する。
「……何だ? 何も起きな……っ!?」
次の瞬間、スクロールから闇そのものとしか言えないような存在が溢れ出し……俺を呑み込んだ。
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