#2 いや、実は両性類っす。
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、それに適した姿になってしまうと言う。
確か、以前にロゼがそう説明してくれた。
……で、オレの場合は見ての通り女の子になるらしい。
まぁ、犬や猫になるよりはマシかな。
真面目な話、こういうことが日常茶飯事なので、二階の自室には男物の衣類と女物の衣類が両方揃えてある。
仕方ないと言えば仕方ないが、もし見つかったら溶鉱炉に飛び込んで完全に消えるつもりだ。
爆睡しているセツナの上を忍び足で越えていき、急いで階段を駆け上がり、二階の自室で着替えてくる。
ガラパンからパンティーに履き替え、いつものようにピンクの柄物Tシャツとホップな刺繍が入ったホットパンツを履いて着替えは完了。
1ヶ月前はこのパンティーを履くのにスゴい抵抗があったが、今となっては苦ではない。
あ、ちなみに胸はほぼ無いに等しいんで家に居るときはいつもノーブラっす。
この状態のことをロゼは既に知っているから問題ないが、セツナにはちゃんと説明しなくてはならない。
……待て、それじゃあオレが敵(アクマ)ってことがバレるな?
どうしよう。
ベッドに横たわり、しばらく考えていると部屋に私服のワンピを着たロゼが入ってきて。
『大丈夫。私がちゃんと説明する』
と書いてある印刷用紙をオレに見せた。
「ほんとに大丈夫なんだろうな?余計なことは言わないでくれよ?」
半分、疑ってはいたが一番理解してくれてる人が、ちゃんと説明してくれるなら心配はいらないだろう。
……と思いたい。
オレから大役を任せられたロゼは大きく頷く。
あのバカを理解させる自信があるらしい。
「それじゃあ、セツナに説明するのはロゼに任せた。オレはここにいるから、終わったらメールで呼んでくれ」
こくこく。
二回ほど頷いてオレの部屋を出ていったロゼ。
しばらくして、枕元に置いておいたスマホが小刻みに振動する。
それはロゼからだった。
『咲哉、ごめんなさい。彼女は本物のバカでした』
不安的中。
言い方が悪いが、セツナはどうしようもないバカだったらしい。
さらに夜の激辛麻婆豆腐で、頭の悪さに拍車がかかったとみて間違いない。
だったら、実物を見せるしかないか。
あんまり乗り気じゃないが、仕方ない。
オレは溜め息混じりにゆっくりとベッドから降りると、のそのそとドアの方へ向かう。
ドアノブに手を伸ばしたその時、勝手にドアノブが回った。
……な、なんだ?
殺気を感じたオレは素早く身構える。
──バンッ!!
「とおりゃあっ!!」
勢いよくドアが開くと、セツナが鬼の形相でオレに飛び掛かってきた。
冷静にその動きを見切ったオレは、素早く身を引いて掴もうとする腕を躱し、直ぐさま利き足で大きく踏み込み、自分の身体をセツナの懐に潜り込ませ、腰の
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