第16話 麻帆良での日々
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ァンジェリンに勧める。
「ふん。まぁいい」
狼狽えたのを誤魔化すつもりか幾分高圧的な感じで、ワイングラスの血を一気にあおる。
「む」
「どうです? この血で呪いは解けそうですか?」
「ちっ。無理だな。見たところナギと同じくらいの魔力は有りそうだが、この程度の血では浴びるほど飲んでも解けそうにないな」
まぁ、想定内か。3歳になったかならないかぐらいで父親の魔力量を超えたネギならともかく、オレの血では解呪は不可能だろう。
「まぁ、そうでしょうね。で、「闇の福音」殿としては、憂さ晴らしにでもオレを襲って血を求めますか?」
「ふふん。そういうことか。まぁいい。その度胸に免じて、貴様の血はほかっておいてやろう」
ふぅ。物怖じしないで行動したんで、そこそこ友好的にはなったか。
「ありがとうございます、というのもこちらとしては変ですが。ところでエヴァンジェリンさんは、オレのことはどこまで知っていますか?」
「ふん。貴様のことか。ナギの双子の息子の弟で、そこそこの成績で魔法学校を卒業して、日本で育ったから首席の兄より先に赴任して来たぐらいだな」
「なるほど。ならエヴァンジェリンさん、取引しませんか?」
「取引だとぉ!」
「ええ、格は違えど魔法使い同士の対等な取引です」
「ふん。別に今すぐ引っ捕らえて口を割らせることも雑作もないが?」
「ご冗談を。「闇の福音」とも呼ばれた「悪」が、正統に持ちかけられた対等な取引をご破算にするとは思えませんが」
「ふん。まぁいい。で、取引内容は? それによっては考えてやっても良い」
を、食いついてきた。少し持ち上げとけば、悪さすることもなさそうだな。
「そうですね。対価として求めるのは、いわゆる魔法の知識、とりわけ、石化解除や解呪、時空間系の魔法の知識と魔法具ですね。」
「ほほぅ。大きく出たな。確かにそれらを私に求めるのは正解だろう。一般では既に遺失した呪文やマジックアイテムが、我が屋敷にはごろごろしてるからな。だが、それらに見合う対価が貴様に支払えるのか?」
「そうですね。こちらが対価として支払うのは貴方が求めているだろうと思う情報や知識になります」
「私が求めている情報と知識だと! 貴様! 情報はともかく私が求める知識を貴様ごときが持っているとでも言うのか!?」
ありゃ。なんか地雷踏んだ?
真祖の地雷はよくわからん。
「まぁ、あくまでこちらが求めていると考えている情報と知識なので。当然、それが的はずれだった場合は、対価に含まれなくて結構です」
「当たり前だ!」
「それと」
「それと?」
「今から話すことはエヴァンジェリンさんとその従者である絡
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