第五話 夢に放て!ハリケーンボルト!
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戦った。
だが自身はどうだったか。何も考えず目的の無い戦いを繰り広げていた。
あの頃の様に・・・
「君の拳は何のために有るのですか!?」
「俺の・・・拳・・・」
フックに言われ始めてきづいた。戦いの目的は分からない・・・だが拳の意味は違った・・・竜児と共に練習に明け暮れていた時は世界チャンピオンになるという夢の為に拳を磨いていた。
だが今の自分には何があるか分からなかった。
そして
かつてあるボクサーから言われた事を思いだした。
孤児の自分を嘆き周りの大人を信じなかったあの頃・・・竜児に引き取られたのにもかかわらず、竜児を信じず誰かを傷つけていた自分。
それを止めたのは竜児の友・香取石松だった。
おろかにも石松に向かって行った大河はあっけなく返り討ちに合いその場に沈んだ。
その時の言葉が大河を変えた。
打ちのめした大河に石松は力強く言った。
「男の拳は誰かを傷つける為にあるんじゃねえ・・・夢を掴むためにあるんだ」
「けど・・・俺の父ちゃんは・・・」
ボロボロの大河は立ち上がろうとし石松を睨みつけると、石松は目を閉じ静かに答えた。
「馬鹿か・・・おめえの親父はピンピンしてらぁ・・・生きてる限り逢えるだろうが」
「え?」
「おめえの親父は高嶺竜児・・・それ以外の何でもねえ!」
石松のその言葉に立ち上がった大河。それ以来竜児との関係が改善され始めていったのだ。
その言葉を思い出し、大河は立ち上がり左拳を構えフックに飛び掛かった。
「ふふ・・・君の左拳は既に見切っています!!」
フックが大河の左ジャブを掻い潜ろうと大地をせり上げようとした瞬間。
「ふん!!」
大河の右ストレートがフックの顔面にさく裂した。
突然の出来事にパニックになるフック。身体よりも心理的なダメージが大きかった。
そして澪が・・・
「しまった・・・あいつ・・・右拳は必殺ブローが無いだけで普通に使えるんだよね・・・ああ!私の馬鹿ああああああああああ!!」
己のうっかりで計算を外した事に嘆きコンピュータを破壊するのであった。
「く!う!」
鼻血を出しながら後ずさるフック。それだけでも大河の右拳の破壊力がうかがえた。
「おめえに感謝するぜ・・・今の俺の拳は何の目的もなかった・・・けど今分かったぜ!・・・俺は・・・聖闘士になる!!」
顔を上げた大河が左拳を構えその拳の意味を宣言した。
顔を抑えているフックに大河は向かって夢を乗せた拳を放った。
「ブーメラン!フック!!」
「うわあああああああ!!」
凄まじい真空波と共に放たれた拳で大空の彼方へ打ち上げられるフック。
だが大河は自
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