第五話 夢に放て!ハリケーンボルト!
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ように端折って説明する澪。知識0から理解するには必要最低限の事で良いと合理的に計算した説明だった。
「というか・・・あんたは何で参加してんの?・・・何のために戦ってんの?」
「へ?」
言われてみれば思いつかない大河。
今まで戦ってきたのは全て誰かに言われたから・・・自分ではどう思っているのか分からなくなってきた。
大河の頭が煙を上げている事が目に見えてわかる澪は一息つき・・・
「わかった・・・あたしが悪かった・・・とりあえず次の相手に集中しなさいって」
取りあえず大河が負けると確定している澪の頭の中では大河を考えさせるより行動させた方が良いと思い次の試合に向かわせるのだった。
試合会場でコンパス座のフックと対峙する大河。
だが先程の澪とのやり取りが頭に引っかかる。
(何のために・・・戦う・・・か・・・)
ボクシンググローブをきつく締めボーっとしながら立っているとフックが両手を大地に翳した。
「すでに試合は始まってるんですよ・・・眼中に無いようですね!」
「!?」
フックの言葉に大河が我に返ると大地が自分に向かって突き出された。
咄嗟にジャンプしてかわす大河だが後方から大地が突き放たれ大河の背中を直撃した。
「がは!」
地面に叩き付けられた大河が根性で立ち上がりフックに向かって突き進むがフックは大河の間合いに入らないように大地を突き出しながら大河の間合いを取らせないように戦っている。
だが大河はフットワークを駆使して自分の距離まで接近するとフックに左ジャブを繰り出した。
だがフックは大河の左ジャブを寸前でかわし自身の拳を放った。
「ぐ!」
まともに食らってしまった大河は踏みとどまるが根性で左ジャブを繰り出し続けたがフックは大河のジャブを回避していく。
この勢いではフィニッシュブローを打っても当らない。
焦りが大河の脳裏をよぎるが焦れば焦るほど大河の左ジャブは空を斬った。
「無駄です・・・君の左拳は徹底的に調べ上げました・・・軌道は全て見切っています」
「なに!?ぐあ!」
左ジャブを見切られている事に大河が驚愕した隙を突いたフックの拳が大河を宙に舞わせた。
「がは!」
地面に叩き付けられ出血する大河。だがよろめきながらも立ち上がり必死になって構えた。
それを見たフックはあざ笑うように呟いた。
「成程・・・根性だけは人並み外れているようですね」
「なに?」
「君からは何も感じない・・・小宇宙も・・・その目的も・・・それに僕の事も眼中になかったでしょう!」
その通りだった。自分の事だけを考え目の前の相手の事を考えていなかった大河。フックは自分の事を研究しちゃんと自分を見て
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