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鬼の笑み
第一章
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理由を調べていると。
 ある日関根の後輩にあたるかつて近鉄にいた金村義明のインタヴューがあった、彼等もテレビでそのインタヴューを観た。
 そこで金村はインタヴューをする相手にこんなことを話していた。
「僕現役時代は内野だったんですけれどね」
「サードでしたよね」
「はい、けれど最初は違ったんですよ」
 笑顔でこう話していく。
「甲子園で優勝もしました」
「ピッチャーでしたね」
「元々はそうだったんですよ、仰木さんもそのことを御存知で」
 かつて近鉄の監督だった仰木彬のことだ。魔術師と謳われた知将だ。
「それで僕をヤクルトとのオープン戦でマウンドに出したんですよ」
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