第二章
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「まずはな」
「じゃああいつ何なんだ?」
「頭おかしいんだよ、絶対にな」
「絶対にか」
「おい、御前剣道部辞めろ」
ここまで聞いての真面目な忠告だった。
「その部活いても絶対にいいことにならないからな」
「あいつが顧問だとか」
「ああ、普段からとんでもない奴だって思ってたけれどな」
剣道部での行動を聞いて確信したのだ。
「あいつが顧問でいるなら離れろ、他の部活にしろ」
「いや、剣道は好きだからな」
剣道部員はどうしてもという口調で彼に返した。
「続けたいんだけれどな」
「そうか、剣道だよな」
「ああ」
「だったら道場あるよな」
彼は腕を組んで考えた、そのうえで剣道部員に言った。
「じゃあな」
「道場でやれってか」
「その方がいい、絶対にな」
「そうか、それじゃあな」
「幾ら何でもそんな技を生徒に使うかよ、馬鹿とかそういう問題じゃねえよ」
そうした言葉とはまた違うというのだ。
「ガイキチっていうんだよ、あいつはな」
「そうか、じゃあな」
こうしてだった、この剣道部員は部活を辞め道場に入った、こうしたことが続いていた。だが悠木吉峰は違っていた。
彼は学生で剣道をやるのなら部活だと考えていた、それで剣道部を続けていた、しかし馬尾については否定的だった。
剣道部を辞めたかつての仲間達からもこう言われていた。
「馬尾はおかしいからもう道場で剣道やった方がいいぜ」
「普通中学生に突きなんてしないよ」
「しかも暴力も酷いからな」
「罵倒だって滅茶苦茶だろ」
手を出すだけではない、ことばの暴力もあった。
「あいつ生徒をゴミ程度にしか思ってないよ」
「さもないとちょっと部活に来ないと切り捨てる様なこと言わないだろ」
「あいつは部活を自分の得点を上げる場所としか考えてないんだよ」
こうした教師は実際にいる、やはり教師の世界は日教組の悪影響で日本で最も異常者の多い世界なのだろうか。
「だからもう剣道部辞めろ」
「厳しくしてるって言っても自分には甘いんだよ」
仲間だった者の一人が彼にこうした言葉を言ったのだった。
「だからな、もうな」
「部活を辞めろっていうんだな」
「そうしろよ」
こう吉峰に言ったのだ。
「さもないとあんなことしないからな」
「自分に甘い、か」
「ああ、俺達にはとことん厳しくてな」
「俺達に厳しいのはわかるよ」
これは吉峰もわかっていた、ただしその厳しさに愛情はないことも。
「けれどな」
「それでもか」
「俺学校の部活で剣道やりたいんだよ」
例え顧問が異常者でもだというのだ。
「そう考えてるからな」
「あいつが顧問でもかよ」
「ああ、それでもだよ」
こうその仲間に言うのだ。
「続けたいんだよ、けれどな」
「何かあるの
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