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ラ=トスカ
第二幕その八
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てきた。
 この時伯爵の他にもう一人冷静な人物がいた。人々の中に入って解かりづらかったが一人だけいたのだ。紅衣を着たあの男だ。
 トスカに十字架を渡してから広間の端の方に控えていたがトスカの行動を一部始終見ていたのだ。スカルピアの行動も。
「予定通りだな」
 一言呟いた。動いた。猫の様に素早くしなやかな動きだ。
「それでは次の行動に移るとしよう」
 まるで影の様に誰にも気付かれる事無く広間を後にした。この人物が何時退場したのかこの広間にいた誰もが
知らなかった。
 トスカは恋人の下へ馬車を急がせる。そしてその後をスカルピアが追う。陰惨な劇が幕を開けようとしていた。

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