第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第36話:結果が全て……まぁそれもアリ!
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別世界に残してきた愛人の事に思いを馳せていると、突然アリーナが階段を駆け上がり俺達の前に姿を現した。
「パ、パテギアの種を手に入れたのはリュカ達!?」
「アリーナお帰り〜」
「挨拶なんかどうでも良いのよ! 種を手に入れて薬を持ち帰ってきたのか聞いてるの!?」
愛しの彼氏の為だから当然なのだが、その必至さが笑えてくる。
「何笑ってんのよ!? クリフトは無事なの?」
「姫様……クリフトめは無事です。リュカを初め、この勇者ご一行のお力添えでパテギアの根っこを手に入れ、先程クリフトに飲ませたところです。ですので今は安静に寝かせておく事が重要……はしたなく騒がれては困りますぞ!」
興奮気味のアリーナは、ブライに叱られ力なく座り込むと、
「な、何よ……『寒いから帰る』って言ったクセに、私を差し置いて薬を手に入れてんじゃないわよ! 私……頑張ったのに見つけられなくて、凄く不安だったんだからね!」
「メンゴメンゴ(笑) 本当は僕も洞窟に入りたく無かったんだけど、ソレッタに戻ったら娘達に再会しちゃってさぁ……ついでに心配になったブライにも出会して、すんごく怒られちゃったワケ(大笑) だから渋々アリーナを出し抜いちゃったんだ。ごめんね心配させて」
「い、良いわよそう言うことなら……結果的にクリフトが無事なら、私はそれで構わないんだから」
俺はへたれこむアリーナに近付き、優しく頭を撫でながら経緯を説明する。
泣かれるのは厄介だから。
アリーナは静かに立ち上がり頷くと、ソッとクリフトの眠る部屋に入って行き、椅子に腰掛けヤツを見詰め続ける。
気の利く俺は無言で扉を閉め、病人をアリーナに託した。
流石のブライも『若い男女が二人きりで部屋に籠もるなど……』とは言わず、黙って頷いてくれたよ。
リュカSIDE END
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