Chapter-3 第11話
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うだった。
「そうですか。では、僕達はこれで」
「ああ。元気で頑張ってくださいな!」
女とハルカとローラ姫は大きく手を振った。
「……あの二人、お似合いのカップルみたいだね。あの勇者の男も、なかなかのイケメンだし」
二人は水の都、リムルダールの町を歩く。水路も見える。水路では、ボートで運搬する者や、釣りをする者もいる。
(そういえば、ここは水の都だったな。……竜王軍が滅べば、この街ももっと美しくなるだろうね)
ローラ姫を救って、ハルカの心に変化はあった。ひたすら独りで戦うだけの旅から、一人の女性と共に旅をするに変化して、心に温かいものが流れた。しかし、竜王軍を倒さなければならないという気持ちは当然のことながら失ってはいない。
「……そろそろ行きましょうか」
「城に?……私、マイラに行きたいですわ。温泉に入ってみたいですの。……ダメですか?」
「行きますよ、マイラに」
「うれしゅうございますっ」
「では、行きましょうか」
ハルカはローラ姫をお姫様抱っこで抱えると、未完成のルーラ、浮遊術を用いて、その日の夕方にマイラに到着した。
器用に戦闘を行ったり(ローラ姫もバギでハルカの戦闘の手伝いをした。威力は低いものの、ダメージは確実に与えていた)、暗闇ではレミーラを強化した術で魔物たちを遠ざけつつ、進んでいった。
ハルカ、そしてローラ姫は歓迎された。
マイラの街は一気に沸いた。屋台の数は以前よりは少し減った程度だったが、まだ残っていた。
「おお、ローラ姫だ!さすがマイラの英雄!」
「格好いいよ!勇者ハルカ!」
「まあ、本当に美しいわね、ローラ姫」
「というかなんだか勇者ハルカと似合ってるな」
……ここでも、ハルカとローラ姫の仲を高く評価するものがいた。
中には怪しげな老婆もいて、
「わしの思っていた通りじゃ」
と、なぜか肯いていた。
ローラ姫は少し恥ずかしそうにハルカを見つめる。
「大丈夫。貴女も歓迎されているのですよ」
「ええ。解っていますわ」
温泉施設と宿屋の近くまで来たその時、見たことのある若い女性が走ってきた。後ろにはセリアもいる。
「あ、ハルカさん!来たんです!夫、ダンからの手紙!生きていたんです!私嬉しくて……きっと、ハルカさんのおかげだと…」
クレアが嬉しそうに走ってきた。ダンから届いた手紙を片手に。
「いえ、僕は何もしてませんよ。僕はダンさんに会っただけです」
「いいえ。あなたがダンに会ったから、ダンが私に手紙をくれたのだと思うのです」
「手紙貰ってからのクレアは生き生きしててねえ。おや、その少女は……ローラ姫かい!ハルカ、あんたは格好いいよ!あたしの旦那とは大違いだ。ラダトームに帰ったら皆大喜びだろうね。将来はローラ姫の旦那さんかい?」
セリアのいきなりの発言にハルカとロ
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