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第四十話 割り切る事
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か?なら・・・ココアをお願い出来ますか?」

「了解♪」

そう言うと近くの自販機からココアとコーヒーを購入してくるとココアを直葉に渡した。

「熱っ、熱っ」

ココアの手に取った直葉は缶を少し冷ますために交互に持ち替えていた。
今の季節は冬だが流石に暖められた缶は生身の手には少し熱いみたいだった。修也はどうと言う事はなく缶のプルタブをあけると少しコーヒーを口にした。

「今日はありがとな。明日奈の見舞いに来てくれてよ」

「いえ。私はただお兄ちゃんに着いて来ただけですから」

「そうか。んでも、何で着いて来ようと思ったんだ?」

修也が直葉に尋ねると口にしていたココアの缶を自分の腹の辺りまで下ろすと両手でそれを持つ。

「私、実は今まで明日奈さんの顔を見た事が無かったんです。何時もお兄ちゃんの話ばかりしか聞いてなかったから」

「そうか。今日は来て良かったか?」

それを聞いた直葉は暗い表情をすると少し俯く。

「分からないんです。私はこのまま兄妹のままで居たいのか・・・それともそれより上の関係になりたいのか」

「おいおい・・・直葉ちゃん。それってどういう意味か分かって言ってんのか?もしそれが本当なら直葉ちゃんってそう言う方面なのか?」

和人と直葉の関係を知らない修也は少し顔を引き攣らせて、直葉に尋ねるが言葉の意味を理解した直葉が顔を真っ赤にしながら慌てて解釈する。

「ち、違います!私とお兄ちゃんは従兄弟なんです!!」

「あ?い、従兄弟?そう言えば、和人がそう言ってたな・・・スッカラカンに忘れたぜ」

修也は一旦心を落ち着かせると直葉と再び向き合った。

「悪ぃ、直葉ちゃん。忘れたとは言え、変な事を聞いてしまって」

「本当に酷いですよね、修也さんって。私がそんな人に見えますか?」

「うっ・・・め、面目ない」

修也のドンヨリしている表情に直葉はクスッと笑みを零すと修也に言い聞かせる。

「もう言わないで下さいね?」

「善処する。んで、話を戻すが直葉ちゃんは和人とどうありたいんだ?」

「私は・・・ホントはお兄ちゃんともっと色んな事を話したりして一緒に居たいけど・・・お兄ちゃんには明日奈さんがいるから・・・だから」

「それ以上は・・・言わなくて良い。もう・・・分かった」

直葉の表情は自分の現状を話していくに連れてもっと暗くなって行った。それを聞いていた修也は察したのかそれ以上言う事を拒んだ。
修也は彼女の表情で自分の心境を話す事が如何にきつい事をなのかを読み取ったみたいだった。

「直葉ちゃん。失恋ってのがどんなのかは俺には分かんねぇ・・・けどな少しキツイ事を言わせて貰うぞ?」

修也は立ち上がり、空を見上げる。

「割り
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