第185話
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うとしたが、後ろから甲を叩かれて阻止される。
「皆、席についてからだ。」
叩いたのは麻生だ。
叩かれたことに文句は言わず、早く食べたいのか打ち止めは席に座る。
麻生達も席に座りながら。
「そうだ、紹介しておかないとね。」
桔梗がそう言い、隣に座る制理に視線を向ける。
視線の意味に気づいた制理は小さく頷いて、打ち止めに話しかける。
「こんにちは、私は吹寄制理。
あなたが退院する前からここに住まわせてもらっているの。」
「制理って言うんだね、ミサカは打ち止め!、ってミサカはミサカは手を伸ばしてみる。」
握手を求められ、制理は純粋無垢な打ち止めの笑顔を見て、握手を返す。
打ち止めが相手なら基本的に誰とでも仲良くなれる。
その事は三人も心配してないらしく、自己紹介をし終えて、少し早い昼食を食べる。
「美味しい!、ってミサカはミサカご飯を口に入れながら感想を言ってみる!」
「こらこら、慌てて食べないの。」
「そうじゃん、慌てなくてもこれは打ち止めの退院祝いなんだから。
ゆっくり食べても誰も取らないじゃん。」
保護者二人が打ち止めの世話をし、制理は麻生に気になっていた事を小声で尋ねる。
「あの子、打ち止めって。」
どうやら、打ち止めという呼び名を気になったようだ。
確かに打ち止めと言うのは名前ではなく、コードネームのように捉えたかもしれない。
「疑問に思うのも無理はないな。
だが、それがあいつの名前だ。
打ち止め自身もあの名前を気にいっているしな。
じゃなきゃ、愛穂が名前付けてるだろ。」
彼女達と生活して、制理も大体の性格は分かった。
少女が打ち止めという名前を気にいっていなければ、愛穂や桔梗が名前を付けているに違いない。
それがないということは、本人が打ち止めという名前を気にいっている証拠だ。
制理も打ち止めが気にしていないのなら、何も言わないことにした。
打ち止めが戻った事で食卓に活気が増した。
一人。
あと一人戻ってくれば本当に楽しい食卓になるだろう。
食事中、ふと愛穂が何かを思い出したのか。
「珍しく隣の人と出会わなかったんだよね。」
愛穂達が住んでいる部屋の隣には毎朝、決まった時間にジョギングする三〇代の男性が住んでいる。
愛穂も体力作りの為毎朝走っていて、隣の男性と時間が同じで、朝は決まって出会い挨拶する。
なのだ
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