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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十二話
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「おいちったぁ仕事しろやアンティーク。スクラップにしてやろうか?」
「こんな朝っぱらから飲んだくれてる旦那に言われちゃ世話ねぇや!」

 からからと笑い飛ばすグロウルとフレディ。しかし彼の右手にはシルバーリングが握られており、とある男の断末魔が……デバイスのためフレディの脳内で響き渡った。




 ちょうど同じ頃。直人はアルフと共に子供たちを守護騎士のもとへと送っていた。直人はフェスのTシャツに青のデニム、白いスニーカー。アルフもフェスTを着ていて、下はカットジーンズにワインレッドの光沢が施されたハイカットスニーカー。二人共尻ポケットに財布を入れており、腰にチェーンが伸びている。

「楽しかったねー昨日」
「うん!やっぱりお泊まりっていいね!」
「また温泉とか行きたいなー」
「ちょ、温泉とか行ってたん!?いいなー行きたい!」
「次ははやても誘うよ」
「あ、アタシらも行っていいのか!?」
「いいと思うの!」

 とりとめのない会話をする子供たちを直人が引っ張り、アルフが後ろから見守る。

「そろそろ合流予定の場所なんやけど……あ、おったおった」

 すると直人が、フェスTシャツにデニムのホットパンツ、黒のスニーカー姿でキョロキョロしているシグナムを発見した。こちらに目が来ておらず、不安そうな表情は、やはりはやての心配か。

「携帯鳴らして、と……」

 シグナムの携帯番号にダイヤルし、携帯を耳に当てる直人。

「もしもし?」
「もしもしシグナムさん?近くまで来てんけどどこおる?」
「え?もういるのか?えーと……あ」
「ん?あ」

 直人は既に見つけていたのだが、わざと見つけていないフリをした。先にシグナムに見つけてもらうほうがスムーズだと考えたからだ。そして携帯を閉じてデニムのポケットにしまう。

「どうも、おはようさんですー」
「ああ、おはよう。どうやら皆無事のようでなによりだ」

 シグナムの表情が安堵に変わる。かなり心配していたようだ。過保護気味な母親の様だと直人は後ほど語る。

「まぁ、俺とアルフとヴィータがいましたから、何かあっても対処できますよ」
「それもそうか。そういえばお前は今日出番があるんだろう?」
「ええ。これからメンバーと落ち合ってきます」
「わかった。後は我々に任せてくれ」
「はい。それじゃ、ステージで待ってますよ!」

 そう言って直人は子供たちに一言残し、一人離脱した。

「じゃ、残りの守護騎士と合流しますか」
「そうだな」

 そして彼女たちも歩き出した。向かうは仲間達の待つ飲食・休憩スペースである。
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