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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十二話
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麗しいだけに、とてもすばらしいほど、見るものを魅了するほどの笑顔。ただし纏う雰囲気がどちらも普通ではない。殺気立つどころか殺意あふれる笑みである。フレディにつられてか、リンディがもはや寝起きのテンションではない。完全にキレていてキャラが崩壊しているといっても過言ではない。

「今だけはあの子の命握られてないから、安心してブッ殺せるわよねぇ?」
「ほう、吹くねぇ。だが鋼とは呼ばれていても、旦那の後継いで現場から離れて何年にもなる管理職の人間が、生涯現役ぶっちぎり成績トップのこの俺様に敵うって言うのか?」
「アンタはこっちに来ても相変わらずってわかった時点で容赦してらんないわ」
「人の話聞いてたかオイ?」
「問答無用じゃ表出ろコルァッ!」
「母さん朝から何騒いで……失礼しました」

 どたばた騒ぎを聞きつけたクロノが空気を呼んで静かに部屋を去り、洗面所へと向かっていった。両者共に気付いていないのか無視しているのか。

「こうなりゃ……」
「今度こそ……」
「「ブッ殺す!」前に犯してから殺す!」

 そして互いにバリアジャケットを展開して転移魔法を起動し、部屋から姿を消した。ちなみにクロノは直人と一緒にはやて達を家まで送ったあと、一人で帰宅した。

「……許せないし、殴りたいのは確かなんだけど、ああなった母さんとフレディ一佐を止められる気がしないんだよな……あれに巻き込まれて死にたくはないよ、僕も。はぁ……今日も朝から忙しいのに」

 一人ぼやくエリート執務官の少年であった。ちなみにこの部屋全体、扉を隔てて世界をわずかに歪ませており、どんなに騒ごうが暴れようが他の部屋や建物に影響することはないという謎仕様である。どうやっているのかは不明だが、これでリンディとフレディがギャーギャー騒いでいても他の住民から被害がくることはない。改めて言うが、どうなっているのかは全て謎に包まれている。



 海鳴ロックフェス二日目。前日が海外バンドだったので、この日は邦楽バンドのカバーオンリーとなる。そのステージにやってきていたのは、竜二たちだった。

「さてと、今夜までノンストップやでな」
「そうだな。えーと、今日は……一番多いのはなんだかんだ言ってもBUMPとRADだな。その次にエルレ、ワンオク、ホルモンか」

 たいてい日本のロックフェスならば名前を聞くラインナップである。

「我等若者の王道やなぁ。他には?」
「ラルグレ勢とかディルガゼサディ辺りのヴィジュアル系グループも結構いるな。ただ俺らの後には狙い済ましたかのようにヘヴィメタル勢目白押しだぜ。ガルネリにアンセムにX、陰陽座にサーベルタイガーにマシンガンズと来てる。俺ら以外にもラウドネスやるのがいるな」
「勇者や、勇者がおるで。ビリビリと来るモンがあるわ……」
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