暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜神命の魔導師〜
第三話、ヘルメス・アークライド
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法、アークセイバーか。確か、動きは変則的でシールドを噛む性質を持っていたはず。かなり厄介な魔法だ。が、迎撃すればいいこと。

「フレイムセイブ!」

フレイムセイブ。刀に漆黒の炎を纏わせてそれを放つ、俺の魔法だ。アークセイバーほど特徴的な動きはないが、その分、弾速は速く、アークセイバーが漆黒の刃を回避しようとする前に叩き斬った。再び煙るが舞う。
だが今度は、手をこまねいている暇はない。

「ハァッ!」

「まだ気配の消し方が甘いな」

背後からのフェイトの斬撃を黒鞘で背中越しに受け止め、回転して距離をとる。次は、こちらからだ。
一気に距離を詰めて、刀を横薙ぎに振り抜く。上段からの斬り下ろしに、下段からの逆袈裟。垂直突き、からの回転斬り。

「くうっ…!?」

この連撃をなんとかバルディッシュで防ぎ切ったフェイトに、俺は軽い衝撃を覚えた。今の一連の動きは魔法すら付与していないものの、常人では完全に防ぎ切ることは難しい。剣の達人であるならまだしも、フェイトは剣技ではなく魔法のほうに力を入れているはずだ。

「まったく……末恐ろしいな…」

けど、終わりだ。

「くっ!?」

俺の攻撃の威力を完全に殺しきれていなかったのか、体が泳いでいるフェイトの、バルディッシュを弾き飛ばす。そして首筋に黒鞘を置いて、

「俺の勝ちだな」

そう、宣言した。




















「じゃあ、ラウルのほうが強かったのね」

「まあな…」

模擬戦後、俺が急ピッチで作り上げた朝食を五人で食べながら、先ほどの模擬戦の話しをしていた。

「それにしても、ラウルはかなり戦闘慣れしていますね」

「ああ。そこんとこは、父さんや兄さんに鍛えられたからな」

ここで俺が拾われてから約一年。その間に、俺は俺自身について分かったことが一つある。
それは、生まれてから一年前までの過去の記憶全てに、感情が湧き上がってこないのだ。目の前で家族が殺された。悔しいはずなのに、殺した相手が憎いはずなのに、今の俺は、まるでその時のことがただの知識になってしまったかのように、なんの感慨も湧いてこなくなっていた。それは異常なことだって、俺自身でも気づいている。だがこのことについて考えていると、まるで脳がその思考を消し去るように、頭に鋭い痛みが駆け抜ける。結局、その痛みに負けて、考えるのをやめてしまう。

「しかし、まだ刀は抜けないんですか?」

「ああ…ぜんっぜんダメだ。どうやら、ウンディーネが自分から設定してるみたいでな……理由を聞いても」

『時が来たらお話ししますよ』

「…の一点張りだ」

そう、リニスが言
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