第三話、ヘルメス・アークライド
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が乗せられて、気づいたら全力の模擬戦をやることになっていた。断ろうにも、フェイトは何時の間にかやる気に満ち溢れていて、まったく。あんな瞳で見られたら断れないっての。
「フォトンランサー…」
「ラウフェルナ・ドラウ…」
「「ファイア!」」
同時に射出された金色の魔力弾と虹色のダガーがぶつかり合って、至る所で爆発を起こした。
「ウンディーネ!」
『Schuhe eines Windes』
飛行魔法を発動させて、爆発を起こしている空へと駆け出す。前をみれば、フェイトも同じように飛行魔法で接近してきていた。作戦が同じだったそとに笑みを浮かべて、刀の柄に手を乗せる。
「抜刀術……」
前傾姿勢をとり、空を蹴る。一歩、二歩目でフェイトが俺の射程距離にはいり、
「烈ッ!」
右腰から、ウンディーネを鞘ごと振り抜いた。
「くッ!」
居合斬り。古来からフェルナンデス家に伝わる剣術流派だ。その源流は、第97管理外世界、地球の抜刀術らしいのだが、なぜそれがフェルナンデス家の流派になっているのかは謎だ。
腰溜めから剣を逆袈裟に切り上げる。溜めている分、通常よりも速度は速く、また威力も上だ。フェイトは間一髪で防いだみたいだが、大きく体が吹き飛んでいる。
チャンス、だが。一筋縄ではいかなそうだな。
見れば、吹き飛んでいきながらもフェイトは自身の周囲に10を超える魔力弾を形成していた。
「ファイアッ!」
「厄介な…!」
俺を取り囲むようにして射出された雷を纏ったスフィア。背後から迫るそれを叩き潰して、高度を上げる。
しかも、あの様子だと恐らく誘導弾…俺がこの魔力弾の対処をしている内に体制を整えるつもりか。
「よく考えたが…させると思うか?」
そう呟き、俺は飛行魔法の出力を上げた。追ってくる魔力弾を躱し、一気にフェイトへ接近する。
誘導弾は便利だが、弱点は意外と多い。その中の一つが、敵を攻撃するという行動しかできないことだ。つまり、誘導弾は必ず俺を追ってきて、そして止まらない。例え主に直撃しそうでもな。また、魔力弾は追尾に優れているが、急な方向転換には不向きだ。
「うわっ!?」
フェイトの眼前まで接近して、俺は急上昇した。急な方向転換に対応できない魔力弾は、そのままフェイトに突き進み、激しい爆発を起こした。
「やったか…?」
爆発による煙が立ち込める中、俺は飛行魔法の出力を弱めてその場にホバリングして浮いた。思ったより濃い煙のせいでフェイトの状況が分からないな。
さて、どうしたものか。
『Arc Saber』
「っ!?」
俺がこの後の行動に思案を巡らせている途中、突如煙の中から黄色の魔力刃が飛んできた。
フェイトの魔
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