第15話 遂に麻帆良へ
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も家事ができんといかんって、教え込まれているんで、全然独り暮らしは大丈夫です」
これは本当。もっとも前世での話しだが。
「しかしじゃな。9歳児に独り暮らしなんぞ………」
「いや、9歳児とか言うんなら、そもそも先生として採用しないで下さい」
「むぅ。いや、ちょうど両方とも裏に関わる子らがいる部屋があるんじゃが」
って、刹那とタツミーの部屋か?
ノーサンキューだ。
「学園長」
「な、なんじゃな、サギ君」
「テストや指導要綱など生徒に見せられない資料なども持ち帰る必要が出てくるのに、生徒と住めとかあり得ません。そもそも生徒が住んでいるってことは女子寮でしょうに。何考えてんですか?」
ここは、怒っても良いよね?
「ま、まぁそうじゃが」
「失礼ですが、そもそも教員の寮が空いてないのがわかっているなら、この一月の間にどなたか独り暮らしできる方に事情を話して、引っ越し代等を学園が負担して適当な所に移ってもらい、部屋を空ければ良いだけじゃないですか」
「そ、その通りなんじゃがの。高畑君、なんか良い手はないかの」
「ボクですか。いや、瀬流彦先生の方はどうだい?」
「な。そ、そうですね。確かしずな先生が、女子寮の管理人室が空いてるようなことを言っていたような………」
「いや、瀬流彦先生。女子寮の管理人とか何言ってるんですか」
この人も残念な人だったか………。
「ち、違うよ、サギ君。寮については通いの管理人の人が他の寮と一緒に管理してるんだ。だから、管理人室は使っていないんだよ」
「そうじゃの。確かに管理人室なら空いておったの。どうじゃ、サギ君。やはり学園としてもできる限り関係者には近くにおって欲しいんじゃがの」
むう。学園の方針として言われると断りきれんか。
「………、わかりました。一応確認しますが使い魔の猫は同居可能なんですよね」
「ふぉ。サギ君は使い魔を持っておるのか」
「………、それも書類で申請してあるはずですが」
書類確認してんのか、このぬらりひょん。
「ふぉ? すまん、すまん。確かに書いてあったの。もちろん使い魔と魔法使いは一心同体じゃ、管理人室に一緒に住めばえぇ。じゃが、一般生徒に魔法がばれんようにの」
「そうですね。魔法の秘匿は絶対ですから」
「うむ。わかっとるならそれでえぇわい。後は瀬流彦君に任せるかの」
「はい。お任せ下さい、学園長」
それをきりに瀬流彦先生と共に挨拶をして学園長室を出て行く。
いきなり面倒を任された瀬流彦先生には同情申し上げるが、はっきり言って何もかも学園長の確認ミスにしか思えん。
なお、その日は瀬流彦先生の方で、何の準備もして
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