第15話 遂に麻帆良へ
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東側の癌である。ちなみに西側の癌は詠春殿。
が、まあとりあえず友好的に赴任の挨拶を交わす。
「しかし、早かったのぉ」
「早い? ホームルーム前に同僚となる先生方に挨拶する必要があると思ったのであの時間に来たのですが、まずかったですか?」
なお、学園長室に入った時から、隠蔽式の魔法に「隠」も併せて用い、全ての会話はスサノオによって録音録画している。
「いやいや、やる気に満ちており大変結構じゃ。期待しておるぞ」
「はい、精一杯がんばりたいと思います。よろしくご指導御鞭撻の程を」
「まぁ、まずは教育実習からじゃの。ダメだったら故郷に帰らねばならん。二度とそのチャンスはないが、その覚悟はあるのじゃな?」
「まぁ、ダメだったら魔法使いの資格が取れないだけなんで、それならそれで良いですし。それに元々もうイギリスには帰るつもりはないですから、故郷うんぬんは検討違いですね。ただ、生徒を教える先生という立場は責任を持って全うしようと思います」
「そ、そうかの。う、うむ、わかった。がんばってくれたまえ。では今日からさっそくやってもらうかの。まずは教育実習生として、2−Aの担任をしてもらうかの。指導教員は後ろの高畑君じゃ」
「よろしく、サギ君」
そう言って高畑先生が握手のつもりか右手を差し出して来る。
「ちょっと待ってください」
高畑先生の右手をスルーして学園長に抗議する。
「教育実習生が担任とかあり得ませんでしょ、普通。それになにより以前お話しした時高畑先生は英語の教師と伺ったんですが?」
「あぁ、そうだよ。まぁ、担任をしてもらうのはボクがよく出張するからね。そのために、」
「いえ、ですから私は「数学教師」として赴任したんですが」
「「は?」」
自分が出張するから教育実習生に担任を任せるとか、出張が多くて指導教員ができるのか、色々言いたいが、何よりも英語教師が数学の教育実習生の指導教員とかないだろ。
「ちょっと、待ってもらおうかの」
ぬらりひょん、もとい学園長が慌てて書類を取り出し、確認し始める。
「そんなことも確認してないのかよ」という思いを込めてジト目で高畑先生を見据える。
ふん、頬をかいてごまかそうとしているな。
「す、すまんかったのぉ。てっきり英語の教師かと思っておったわい」
「ああ。それはネギのことですね。(他に教えれそうな科目は無いし)」
「す、すまんのぉ。そうじゃ高畑君。瀬流彦君を呼んで来てくれんかの」
「わかりました」
慌てて高畑先生が学園長室から出て行く。
ここまで、残念な対応だとよもやがあるかと思い、瀬流彦先生が来るまで、一応確認することにする。
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