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駄目親父としっかり娘の珍道中
第14話 仲良くケンカしなって言うけど……じゃぁ具体的にどうやってケンカすりゃ良いんだよボケがぁ!
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いた事ないんだけど! ずぅっと負けっぱなしじゃない」
「あんだとぉ! その幼い体をふん縛って競馬のゴールに括りつけてやろうかぁ?」
「そっちこそ、頭全部剃り落として綺麗に磨き上げてパチンコの玉にしてあげようかぁ?」

 次第に喧嘩がどんどんどうでも良い話題にスイッチしていきだしている。何とも下らない理由で喧嘩しているのが明白であった。
 しかし、二人の迫力が凄まじいのか、中々仲裁出来ないでいるのだ。

「おぉい、銀さぁん。って、また喧嘩してるんですかぁ二人共」

 そんな中へ、新八がようやくやってきた。そして、新八らしく二人の喧嘩の仲裁に入る次第であった。

「とにかく、銀さんもなのはちゃんも落ち着いて下さいよ! 折角再会出来たってのに毎回同じ事してたらこっちが疲れますよ」
「うっせぇよ新八ぃ! てめぇなんざどうせツッコミとかツッコミしか出来ない癖して出張ってんじゃねぇよ! 前回なんかなんとなく主役っぽいポジションに座りやがって! あんな歯の浮く台詞吐いて恥ずかしくないのぉ? 俺だったら言えないねぇ。言ったらきっとその場で歯が全部抜けちまう筈だわ」
「良いじゃん! 普段ツッコミしか出来ないんだからこう言う時にカッコいい事言うのも良いじゃないですかぁ! それにそんな恥ずかしい台詞を言ったって一本も歯が抜ける事なんかありませんでしたよぉ!」

 今度は新八とまで喧嘩してしまう始末。もう収拾がつかない状況となってしまっていた。

「おいおい、お前等いい加減にしろよ。何時までも喧嘩してたら一向に前に進めないだろうが! 一向に進まない恋の話じゃないんだぞお前等!」
「んだよ緑川! てめぇリリカルキャラの分際で銀魂ネタ使ってるんじゃねぇよ! てめぇもボケキャラになりたいのかぁ? キャラじゃねぇんだよぉ!」
「中の人の名前言うなぁ! それに良いじゃないか。キャラじゃなくたって時にはボケたい時だってあるだろうが! ってか、そんなの良いからさっさと前に進んでくれ! 何時までこんな茶番を続けるつもりだ。誰もそんな茶番劇求めてないんだよ」

 最早このままでは喧嘩で終わってしまうので此処らで切り上げる為に止めに入った恭也ですら喧嘩を売る羽目になってしまったのであった。
 が……

「銀さん、その娘の名前……本当になのはって名前なのか?」
「え? あぁ、そうだけど……それが何か?」

 目の前には士郎と桃子の二人がなのはの事を見ている。今までの目線とは違う。まるで長年会えなかった愛しい人に出会えたような目線だった。

「え? 何……こいつの顔に何かついてる?」
「銀さん。前に、家の写真立て見ただろ? その時、小さな赤ん坊が居たの、覚えてるかい?」
「あぁ、覚えてる。ちらっとだけど見たしな」
「実は、その赤ん坊の名前も…
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