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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第九十二話】
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がその時、そっと背中に腕を回され、抱き寄せられた――。
目を開けてみると黒いロングストレート――流れるような日本人特有の美しい髪が見えた――未来だ。
「……どう…?落ち着く…?」
「ん……、あぁ…悪いな、未来」
不思議と恐怖感が薄れていく。
直接感じる肌の暖かさが気持ちを落ち着かせていく――そんな感覚だ。
決して疚しい気持ち等なく――その心地好さに涙が出そうになる。
「ううん…ヒルトなら大丈夫だから…ね?ボーデヴィッヒさんを助けてあげて…?」
「あぁ……ありがとう、未来――もちろんだ」
そう力強く返事をすると、未来は笑顔でゆっくりと離れた。
突然の出来事に、一夏も篠ノ之も驚いた表情しか見せず、シャルルは複雑な表情をしていた。
「シャルル、悪いがシャルルもいいか?ハグ」
「え…?うん、いいよ…?」
複雑な表情だったシャルルだが、俺がそう言うといつもの笑顔で応えてくれた。
そっと此方から抱き寄せる様にシャルルを抱き締めると、未来より少し小さな身体がすっぽりと収まり、シャルルも未来と同様に背中に腕を回してきた――。
「ん……シャルルも悪いな――でも、何で複雑そうな表情してたんだ…?」
「……ヒルトが…未来さんとハグしてたからだよ…」
「……ん、だから複雑な表情してたのか?」
「……うん…」
表情は伺えないが、声のトーンが沈んだように聞こえるシャルルの声。
「……嫌な気分にさせたならごめん。――だけど、シャルルも未来と同じぐらい気持ちを落ち着かせてくれるな…?」
「……え…?」
これは正直な気持ちだ、シャルルも未来と同じぐらい俺に安心感を与えてくれる――。
小さな声で喋ってるからか、回りには聞こえてないようで――。
「……ん……そう言ってくれると僕は嬉しい。…でも…いつかは一番に…ヒルトに……」
「……ん?一番にって…?」
「……な、なんでもない…」
そう言い、パッと離れたシャルルの頬は赤く、俺と視線が合うと力強く頷いた。
さっきまでとは違い、身体の震えが止まり――不思議と気持ちが落ち着いている。
――もちろん、全く怖くないといえば嘘になるのだがそれ以上に身体の芯から力が沸き上がる様な感覚がある。
今まで都合よく、あのISが動かなかったのは何故かはわからない――もしかするとラウラが抑えてくれていたのかもしれない。
だが、それはあくまでも俺の都合のいい解釈だろう――だが、そう思う方が俺には良い。
ラウラも――今、『自身』と戦って向き合っていると思えば――。
手に持った天狼に反応したのか、はたまた戦う相手
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